伊勢神宮は、日本の約8万8000以上ある神社の最高位に位置しており、三重県伊勢市に鎮座しています。日本人の心のふるさととも言える神聖な場所であり、年間を通じて多くの参拝者が訪れる日本屈指の神社です。
この記事では、伊勢神宮の基本情報から参拝方法、見どころ、御朱印やお守りの種類、さらには神話や歴史的背景まで、幅広くご紹介します。
伊勢神宮と神話の関係、歴史、信仰文化、そして日本文化への影響についても説明いたします。
この記事が、皆さんの知識となり参拝に役に立てば幸いです、最後までごゆっくりとお読みください。
伊勢神宮、何の神様?
祀られている神様 | 祀られている場所 | |
主祭神 | 天照大御神 | 内宮 |
ご祭神 | 豊受大御神 | 外宮 |
伊勢神宮(いせじんぐう)は、三重県伊勢市に鎮座する日本を代表する神社であり、天照大御神(あまてらすおおみかみ)を主祭神とする「内宮(ないくう)」と、豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀る「外宮(げくう)」の二つを中心に、125の別宮・摂社・末社・所管社から構成されています。
創建の由来と歴史的背景
伊勢神宮の創建は、古代日本の神話に基づいています。『古事記』や『日本書紀』によれば、天照大御神は皇室の祖神であり、天皇家の守護神として崇敬されてきました。
第11代垂仁天皇の時代、天照大御神の御神体を安置する場所を探すため、皇女・倭姫命(やまとひめのみこと)が全国を巡り、2000年以上前の垂仁天皇26年(紀元前4年頃)に、天照大御神のお告げを受けて五十鈴川の川上に創建したとされています。
ご祭神:天照大御神と豊受大御神の神格
天照大御神
太陽を象徴する最高神であり、天皇家の祖先神。国家の繁栄、平和、秩序を司る神として信仰されています。
豊受大御神
食物・穀物を司る神で、天照大御神の食事を司るために丹波国から招かれたとされます。農業や産業の守護神としても崇敬されています。
伊勢神宮は、神道の中心的存在であり、神社の中でも「神宮」と呼ばれる特別な格式を持つ唯一の存在です。20年ごとに社殿を新しく建て替える「式年遷宮(しきねんせんぐう)」の伝統は、神の永遠性と日本文化の継承を象徴しています。
日本人にとっての伊勢神宮とは?精神的・文化的な意味
伊勢神宮は、単なる宗教施設ではなく、日本人の精神的な故郷とも言える存在です。古来より「お伊勢参り」と呼ばれる巡礼は、庶民から武士、皇族に至るまで広く行われてきました。江戸時代には「一生に一度は伊勢参り」と言われるほど、全国から人々が伊勢を目指したほどでした。
精神的なつながりと国民的信仰
伊勢神宮は、日本人のアイデンティティと深く結びついた神社です。天照大御神が皇室の祖神であることから、伊勢神宮は国家の象徴としての役割も担っています。
戦前は国家神道の中心として位置づけられ、戦後もなお、天皇陛下が毎年参拝するなど、国民的な信仰の対象であり続けています。
また、伊勢神宮は「お願いをする場所」ではなく、「感謝を捧げる場所」とされており、参拝者は日々の生活や自然の恵みに対する感謝の気持ちを伝えるために訪れます。この姿勢は、神道の根本理念である「清浄」「感謝」「畏敬」を体現しています。
文化的・観光的価値
伊勢神宮は、日本文化の象徴としても高い価値を持っています。式年遷宮に代表される伝統技術の継承、神宮林による自然保護、神楽や祭礼などの儀式は、日本の伝統文化を今に伝える重要な要素です。観光地としても人気が高く、伊勢志摩地域の経済や文化の中心としても機能しています。
伊勢神宮の「式年遷宮」
伊勢神宮では、20年に一度、社殿をはじめ神宝や御装束などをすべて新しく整え、大御神を新宮(にいみや)へお遷しする「式年遷宮」という神事が行われます。これは1300年以上続く日本最大級の伝統儀式であり、伊勢神宮の「常若(とこわか)」の思想を体現するものです。
常若(とこわか)とは、神道における「常に若々しくあること」を意味し、式年遷宮を通して、建物や装束を新しくすることで、神の若々しさを保つという考えに基づいています。
この思想に基づき20年ごとに神宮の正殿を新しく建て替え、御神体を新殿へ遷すこの儀式は、「神の永遠性、日本の国家の永続性と日本文化の継承」(サステナビリティ)を象徴しているものといえます。
第63回「式年遷宮」の主な祭典とスケジュール
次回の第63回式年遷宮は、令和15年(2033年)秋に最も重要な「遷御の儀」が予定されており、準備は令和7年(2025年)から始まります。
式年遷宮は、8年間にわたり33の祭典・行事が行われます、以下はその一部です。
- 山口祭(令和7年5月):山の神に安全を祈る最初の祭り
- 木本祭(令和7年5月):真夜中に行われる神秘的な儀式
- 御杣始祭(令和7年6月):御用材の伐採開始を告げる祭り
- 御樋代木奉曳式(令和7年6月):御神木を伊勢へ曳き入れる儀式
- 上棟祭・御白石持行事(令和14〜15年):社殿の完成と神域の整備
- 遷御の儀(令和15年秋):大御神を新宮へお遷しする最重要儀式
建築と技術の継承
- 神宮の構造:伊勢神宮は「唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)」という古代建築様式で建てられます
- 技術の伝承:遷宮に伴い、宮大工や職人たちの技術が世代を超えて受け継がれます。木材の選定から加工、組み立てまで、すべてが伝統技術によって行われます。
- 用材:ヒノキを中心とした国産材が使用され、伐採から乾燥まで長期にわたる準備が必要です。
神宝と装束の新調
- 神宝(しんぽう):御神体とともに奉納される宝物もすべて新調されます。刀剣、鏡、勾玉など、古代の工芸技術が再現されます。
- 装束:神職が着用する衣装も新しく仕立てられ、神事にふさわしい清浄さが保たれます。
文化的・精神的意義
- 永続性の象徴:建物は朽ちても、神の存在は永遠であるという思想を具現化しています。
- 日本文化の核:建築、工芸、祭祀、地域社会の連携など、式年遷宮は日本文化の総合的な継承の場です。
- 精神性の再確認:遷宮を通じて、神と人との関係、自然との調和、清浄さの価値が再認識されます。
式年遷宮は単なる建て替えではなく、神道の根幹に関わる深い精神性と文化的意義を持つ儀式です。1300年を超えて続くこの伝統は、未来へと日本の心をつなぐ架け橋でもあると考えることができると思います。
ご奉賛のお願い
式年遷宮は、かつては国費で行われていましたが、現在は国民の募財によって支えられています。伊勢神宮では、内宮・外宮の神楽殿にて御造営資金の寄付を受け付けています。未来へこの伝統をつなぐためにも、皆様のご理解とご支援が求められています。
奉賛金、ご寄付などのお問い合わせ先;
電話:0596-24-1111(御膳9時~午後4時)
内宮と外宮の違いとは?
伊勢神宮は、三重県伊勢市に鎮座する日本最高位の神社であり、「内宮(ないくう)」と「外宮(げくう)」という二つの主要な神域から構成されています。両者は約5.5km離れた場所にあり、それぞれ異なる神様を祀り、異なる役割と格式を持っています。
内宮(皇大神宮)
【祭神】
天照大御神(あまてらすおおみかみ)
日本神話に登場する太陽の神であり、皇室の祖神。神道の最高神とされ、国家の平和と繁栄を司る存在です。
【創建】
約2000年前、垂仁天皇の命により、皇女・倭姫命が神を祀る地を探し、伊勢の地に定めたと伝えられています。
【ご神体】
三種の神器のひとつ「八咫鏡(やたのかがみ)」が祀られているとされます。これは天皇の即位に用いられる神器の一つで、神聖視されています。
【境内・敷地】
内宮は広大な敷地を持ち、五十鈴川のほとりに位置します。正宮のほか、荒祭宮・風日祈宮・月読宮などの別宮が点在し、神域全体が厳かな雰囲気に包まれています。
【通行方向】
参道は右側通行。これは五十鈴川の御手洗場が右側にあることや、神前に進む際の「慎みの心」を表すとされています。
外宮(豊受大神宮)
【祭神】
豊受大御神(とようけのおおみかみ)
衣食住や産業を司る神で、天照大御神の食事を司る「御饌都神(みけつかみ)」としての役割を持ちます
【創建】
内宮の創建から約500年後、雄略天皇の夢枕に天照大御神が現れ、「食事を司る神を祀るように」と告げたことがきっかけで創建されました。
【ご神体】
真経津鏡(まふつのかがみ)とされますが、詳細は不明で、八咫鏡の別名とも言われています。
【境内・敷地】
内宮よりも敷地は小さく、正宮のほかに多賀宮・土宮・風宮などの別宮があります。神楽殿では祈祷や授与品の頒布も行われています。
【通行方向】
参道は左側通行。御手洗場の位置や古来の参拝作法に基づいています。
内宮と外宮の建築様式の違い
内宮と外宮では、屋根材や千木の形など建築様式に違いがあります。
項目 | 内宮(皇大神宮) | 外宮(豊受大神宮) |
御祭神 | 天照大御神 | 豊受大御神 |
建築様式 | 神明造 | 神明造 |
屋根材 | 茅葺または檜皮葺 | 主に檜皮葺 |
千木の形 | 内削ぎ(水平) | 外削ぎ(斜め) |
鰹木の数 | 奇数(例:5本) | 偶数(例:6本) |
社殿の向き | 南向き | 北向き |
伊勢神宮の御利益
天照大御神のご加護による「総合的な開運」
伊勢神宮の内宮(ないくう)には、皇室の祖神であり、日本の最高神とされる「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」が祀られています。
天照大御神は「あまねく」すべてのものを照らす太陽の神であり、
- 世の中の全体を明るく照らしてくださる
- 人々に希望と活力を与えてくださる
- 国家の安寧と繁栄を守ってくださる
すべての生命を明るく照らす存在として、参拝者には総合的な開運、人生の好転、心身の浄化といったご利益があると信じられています。
豊受大神による「衣食住・産業繁栄のご利益」
外宮(げくう)には「豊受大御神(とようけのおおみかみ)」が祀られており、食物・穀物を司る神です。衣食住の安定、商売繁盛、仕事運の向上、農業・漁業・工業など産業全般の繁栄を願う人々にとって、外宮は特に重要な参拝先です。企業の経営者や職人などが多く訪れるのもこのためです。
家内安全・家庭円満のご利益
伊勢神宮は「家族の神社」とも言われ、家族の健康や安全、家庭の円満を願う参拝者が多く訪れます。天照大御神は母性的な神格を持つとされ、家族を守る力があると信じられています。特に子供の成長や夫婦円満を願う人々にとって、心強いご利益があるとされています。
厄除け・心身の浄化のご利益
伊勢神宮の神域は、清浄無垢な空気に包まれており、参拝することで心身が浄化され、厄を祓う力があるとされています。神宮の森や五十鈴川の清流に触れることで、精神的な癒しや再生の感覚を得る人も多く、人生の節目に訪れる人が後を絶ちません。
縁結び・人間関係の調和のご利益
伊勢神宮は縁結びの神社としても知られています。恋愛成就だけでなく、良縁を呼び込む、職場や友人関係の調和を願う人々にもご利益があるとされます。神々のつながりを象徴する場所であるため、人と人との縁を結ぶ力があると信じられています。
国家安泰・平和祈願のご利益
伊勢神宮は古来より国家の安泰を祈る場所として、天皇が式年遷宮などの儀式を通じて祈りを捧げてきました。そのため、個人の願いだけでなく、社会全体の平和や安定を願う場としても尊ばれています。参拝者の中には、国の未来や地域の繁栄を願う人も多くいます。
交通安全・旅の守護のご利益
伊勢神宮は「お伊勢参り」として古くから旅の目的地であり、旅の安全を祈る場所でもありました。現代では、交通安全や出張・旅行の無事を願う人々が訪れています。特に車のお祓いや安全祈願をする神社としても人気があります。
伊勢神宮は単なる観光地ではなく、深い信仰と歴史に根ざした聖地です。ご利益を求めるだけでなく、心を整え、感謝の気持ちを捧げる場として訪れることで、ご加護いただき、ご利益を感じることができるでしょう。参拝の際は、静かな気持ちで神々と向き合いましょう。
伊勢神宮の回り方
伊勢神宮の回り方には、古来より受け継がれてきた格式と意味があり、単なる観光ではなく「神宮参拝」という神聖な行為としての作法が存在します。伊勢神宮は「外宮(げくう)」と「内宮(ないくう)」の二つの正宮を中心に構成されており、参拝の順序や所作には深い意味が込められています。
外宮から内宮へ
理由:古来より「外宮先祭(げくうせんさい)」という習わしがあり、祭事も外宮から始まるのが正式です。
意味:外宮の豊受大御神は天照大御神の食事を司る神であり、まず生活の基盤(衣食住)を整えることが神道の考え方に沿っています。
外宮の参拝ルート
- 表参道から入り、手水舎で清める
- 正宮(豊受大神宮)を参拝
- 別宮「多賀宮」「土宮」「風宮」も参拝(時間があれば)
まず、伊勢神宮を参拝する際の基本的な順序は「外宮先祭(げくうせんさい)」と呼ばれるもので、外宮から内宮へと向かうのが正式な作法とされています。
これは、伊勢神宮の祭神である豊受大御神(とようけのおおみかみ)が外宮に祀られており、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が内宮に祀られていることに由来します。
豊受大御神は天照大御神の食事を司る神であり、まずその神に感謝と祈りを捧げることで、内宮の参拝がより清らかなものになると考えられているのです。
外宮では、正宮を参拝した後に別宮である多賀宮(たかのみや)などを巡るのが一般的です。
内宮の参拝ルート
- 宇治橋を渡って神域へ
- 手水舎で清める
- 正宮(皇大神宮)を参拝
- 別宮「荒祭宮」「風日祈宮」なども参拝(荒祭宮は天照大御神の荒御魂を祀る重要な場所)
外宮の参拝を終えたら、内宮へと向かいます。内宮は五十鈴川(いすずがわ)に沿って広がる神域で、参道に入るとまず五十鈴川御手洗場で手を清めるのが伝統的な作法です。ここでは自然の清流を使って身を清めることで、神聖な空間に入る準備を整えます。
内宮の正宮では、天照大御神に対して感謝と祈願を捧げますが、神前では柏手(かしわで)を打たず、静かに祈るのが伊勢神宮の独特な作法です。これは、天照大御神が最も尊い神であるため、音を立てずに敬意を示すという考え方に基づいています。
内宮の参拝後には、荒祭宮(あらまつりのみや)などの別宮を巡ることが推奨されます。荒祭宮は天照大御神の荒御魂(あらみたま)を祀る場所で、より力強い願いを込める場として知られています。
このように、伊勢神宮の回り方には順序、所作、心構えのすべてに意味があり、それは単なる形式ではなく、神々への敬意と感謝を表すための行為です。古代から続くこの作法を守ることで、参拝者自身も神聖な空間と一体となり、心を整えることができるのです。伊勢神宮の参拝は、単なる観光ではなく、精神的な浄化と再生の旅とも言えるでしょう。
伊勢神宮の見どころ
内宮(皇大神宮)
伊勢神宮の中心とも言える内宮(ないくう)は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りする神宮であり、日本の神道において最も尊い聖地とされています。創建は約2000年前とされ、垂仁天皇の時代に倭姫命(やまとひめのみこと)が天照大御神の鎮座地を求めて旅をし、最終的に伊勢の地に定めたと伝えられています。
内宮の正宮は、神明造(しんめいづくり)という日本最古の建築様式で建てられており、檜の素木造りで屋根には萱が葺かれています。20年に一度行われる式年遷宮では、神殿を新しく建て替え、神体を新殿に遷すことで、神の力を新たにするという思想が体現されています。参道を進むと、五十鈴川に架かる宇治橋が現れ、神域への入口として神聖な雰囲気を漂わせます。五十鈴川の御手洗場では、参拝前に手を清めることができ、清らかな水が流れる様子は心を落ち着かせてくれます。
外宮(豊受大神宮)
外宮(げくう)は、内宮に先立って参拝するのが古来の習わしとされており、食物・穀物を司る神である豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀っています。雄略天皇の時代、天照大御神が「食事を司る神を近くに祀ってほしい」との神託を下したことにより、丹波国から豊受大御神が伊勢に迎えられたと伝えられています。
外宮の正宮も神明造で建てられており、内宮と同様に式年遷宮が行われます。外宮の敷地は広大で、正宮のほかに多賀宮、土宮、風宮などの別宮が点在しています。特に多賀宮は豊受大御神の荒御魂を祀る場所で、外宮の中でも重要な位置を占めています。外宮の参道は内宮に比べて落ち着いた雰囲気があり、静寂の中で神聖な空気を感じることができます。
月読宮(つきよみのみや)
月読宮は、内宮の別宮のひとつで、天照大御神の弟神である月読尊(つきよみのみこと)を祀っています。月読尊は月を司る神であり、夜の世界や時間の流れを象徴する存在とされています。
月読宮は、月読尊のほかに、月読尊荒御魂、伊佐奈岐命(いざなぎのみこと)、伊佐奈美命(いざなみのみこと)を祀る四つの社が並んで建てられており、それぞれが独立した神格を持っています。
この宮は、静かな森の中に佇んでおり、訪れる人々に深い安らぎを与えます。神々の家族関係を感じられる場所としても興味深く、神話の世界に思いを馳せることができる神域です。
倭姫宮(やまとひめのみや)
倭姫宮は、伊勢神宮の創建に深く関わる倭姫命を祀る別宮です。倭姫命は、天照大御神の御杖代(みつえしろ)として、神の意志を受けて各地を巡り、最終的に伊勢の地に神を祀ることを決定した人物です。彼女の功績を讃えるために、昭和天皇の時代に創建された比較的新しい宮であり、神宮の歴史を語る上で欠かせない存在です。
倭姫宮は、他の社殿とは異なり、ややモダンな雰囲気を持つ神明造の社殿が特徴です。周囲には美しい庭園が広がり、静寂の中で倭姫命の偉業に思いを馳せることができます。
神宮徴古館・神宮農業館・神宮美術館
伊勢神宮の文化的側面を知るには、神宮徴古館(ちょうこかん)、神宮農業館、神宮美術館の見学が欠かせません。
神宮徴古館は明治42年に設立された日本初の私立博物館で、伊勢神宮の「歴史と文化の総合博物館」です。神宮についてより深く理解していただくために、おまつりや歴史・文化に関する資料が展示されています。館内には国の重要文化財11点や、歴史・考古・美術工芸品など約13000点が収蔵されています。
神宮農業館は天照大神と豊受大神の御神徳を広め、「自然の産物がいかに役立つか」をテーマにした日本初の産業博物館です。皇室から賜った品々や伊勢神宮のおまつりで神様にお供えする神饌(しんせん)をはじめ、明治時代の内国勧業博覧会などに出品された産業資料、さらにはサメの剥製はくせいや蝋細工ろうざいくの植物模型など、自然科学に関する資料も多く収蔵・展示しています。
神宮美術館(式年遷宮記念神宮美術館)は、平成5年に行われた第61回神宮式年遷宮を記念して設立されました。この美術館では、文化勲章受章者や文化功労者、日本芸術院の会員、重要無形文化財保持者(人間国宝)によって奉納された絵画、書、彫塑、工芸品を収蔵・展示しており、現代美術の素晴らしさを一堂に鑑賞できる場所として注目されています。
おかげ横丁は必見!
おかげ横丁は、三重県伊勢市の「おはらい町」通りの一角に位置する観光施設で、伊勢神宮・内宮の参道沿いにあります。1993年に開業し、江戸から明治期の伊勢路の町並みを再現した横丁で、飲食店や土産物店、工芸品の店などが軒を連ねています。伊勢神宮参拝の後に立ち寄る観光客が多く、伊勢の歴史や文化、食を楽しめる場所として人気です。
おかげ横丁は、約2,500平方メートルの敷地に、江戸から明治期の建築様式を再現した建物が並ぶ構成になっています。
- 建物は実際に古民家を移築したものや、当時の建築技法を用いて新築されたものが混在しています。
- 飲食店、土産物店、工芸品店、資料館などがあり、伊勢の食文化や伝統工芸を体験できるようになっています。
- 中央には広場があり、季節ごとの催しやイベントが開催されることもあります。
- 敷地内は歩行者専用で、石畳の道や木造の建物が情緒を醸し出しています。
おかげ横丁の見どころ・体験など
おかげ横丁には、伊勢ならではの魅力が詰まった見どころが多数あります。
【伊勢の名物グルメ】
- 赤福餅:創業300年以上の老舗「赤福」の本店で、できたての赤福餅を味わえます。
- 伊勢うどん:極太で柔らかい麺に濃いタレを絡めた、伊勢独特のうどん。
- 手こね寿司:漁師料理がルーツの、カツオの漬けを酢飯にのせた郷土料理。
【伝統工芸と体験】
- 伊勢型紙や真珠アクセサリーなど、地元の工芸品を扱う店が並びます。
- 一部の店舗では、型紙づくりや陶芸などの体験も可能です。
【歴史と文化の展示】
- 「おかげ座」では、江戸時代の「おかげ参り」についての資料展示や映像が楽しめます。
- 伊勢の町並みや風俗を学べるミニ博物館的な施設もあります。
【季節のイベント】
春の桜祭り、夏の七夕、秋の収穫祭、冬の正月飾りなど、四季折々の催しが開催され、地元の風習を体感できます。
昔の伊勢路の町並みと食・工芸・歴史・体験が一体となった空間で、伊勢の魅力を五感で味わえる場所として、国内外の観光客に親しまれています。伊勢神宮参拝の際には、ぜひ立ち寄ってみる価値のある場所です。
伊勢神宮の御朱印
内宮と外宮の御朱印
伊勢神宮の御朱印は、神宮参拝の記念として多くの参拝者に親しまれています。ただし、伊勢神宮は他の神社とは異なる独自の格式と伝統を持っており、御朱印の授与にも特徴があります。
- 【授与場所】
内宮(皇大神宮):神楽殿で授与
外宮(豊受大神宮):神楽殿で授与 - 【初穂料(料金)】
300円(2025年現在) - 【御朱印の内容】
日付と「皇大神宮」「豊受大神宮」の神宮の印が押される
御朱印が授与される5つの別宮
伊勢神宮の内宮と外宮以外の125の別宮・摂社・末社の中で、御朱印を拝受できるのは以下の5社のみです。
別宮名 | 所属 | 所在地 | 主祭神 |
月讀宮 | 皇大神宮(内宮) | 伊勢市中村町 | 月讀尊 |
倭姫宮 | 皇大神宮(内宮) | 伊勢市楠部町 | 倭姫命 |
伊雑宮 | 皇大神宮(内宮) | 志摩市磯部町 | 天照大御神 |
瀧原宮 | 皇大神宮(内宮) | 大紀町滝原 | 天照大御神 |
月夜見宮 | 豊受大神宮(外宮) | 伊勢市宮後 | 月夜見尊 |
伊勢神宮の近くのホテル・宿泊について
伊勢神宮は、日本人の心のふるさととも言われる神聖な場所。内宮・外宮をはじめとする広大な敷地に点在する社を巡る「お伊勢参り」は、古来より多くの人々に親しまれてきました。そんな伊勢神宮への参拝をより充実したものにするために、前泊・後泊を選ぶ人が多いです。
お伊勢参りに前泊・後泊がなされる理由
【朝の静けさの中で参拝したい】
伊勢神宮の内宮は、早朝に訪れると空気が澄み渡り、神聖な雰囲気が一層際立ちます。混雑を避け、静寂の中で心を整えるために前泊する人が多いです。
【体力的な負担を軽減したい】
伊勢神宮の参拝は広範囲に及ぶため、日帰りでは疲労が残ることも。後泊をすることで、ゆったりとした時間を過ごし、旅の疲れを癒すことができます。
【伊勢の街をじっくり楽しみたい】
おかげ横丁や伊勢うどん、赤福など、伊勢には魅力的な観光・グルメスポットが多数。宿泊することで、参拝以外の楽しみも満喫できます。
人気トップ5のホテル・宿泊施設
以下は楽天トラベルで高評価を得ている、伊勢神宮近くの人気宿泊施設トップ5です。
1. いにしえの宿 伊久(いく)
- 伊勢神宮・内宮から徒歩圏内の和風旅館。
- 全室に檜風呂付き、夜食に夜鳴きそばのサービスあり。
- 露天風呂からは自然を感じられ、静寂の中で癒される。
【宿泊料金】
1泊2食付き:¥25,000〜¥40,000/1名
【前向き口コミ5選】
- 「内宮まで歩いて行ける立地が最高」
- 「部屋の檜風呂が贅沢で癒された」
- 「夜鳴きそばのサービスが嬉しい」
- 「スタッフの対応が丁寧で心地よかった」
- 「朝食の伊勢名物が美味しかった」
2. ホテルキャッスルイン伊勢
- 伊勢市駅から徒歩約5分、アクセス良好。
- 大浴場完備でビジネスにも観光にも便利。
- コストパフォーマンスが高く、気軽に泊まれる。
【宿泊料金】
素泊まり:¥6,000〜¥10,000/1名
【前向き口コミ5選】
- 「駅近で移動が楽だった」
- 「大浴場が広くて快適」
- 「リーズナブルなのに清潔感がある」
- 「フロントの対応が親切」
- 「伊勢神宮へのアクセスが便利」
3. 伊勢外宮参道 伊勢神泉
- 伊勢市駅すぐ、外宮参道に位置する高級旅館。
- 全室に天然温泉の露天風呂付き。
- 和モダンな空間で贅沢なひとときを過ごせる。
【宿泊料金】
– 1泊2食付き:¥30,000〜¥50,000/1名
【前向き口コミ5選】
- 「部屋付き露天風呂が最高だった」
- 「外宮まで徒歩すぐで便利」
- 「料理が美しくて美味しい」
- 「静かで落ち着いた雰囲気」
- 「記念日利用にぴったりの宿」
4. コンフォートホテルERA伊勢
- 伊勢市駅から徒歩約3分のビジネスホテル。
- 朝食無料サービスが好評。
- 清潔で機能的な客室が魅力。
【宿泊料金】
朝食付き:¥7,000〜¥12,000/1名
【前向き口コミ5選】
- 「朝食が種類豊富で美味しかった」
- 「駅近で観光に便利」
- 「部屋が清潔で快適」
- 「スタッフの対応が丁寧」
- 「コスパが良くて満足」
5. 旅荘 海の蝶(うみのちょう)
- 伊勢湾を望む絶景の宿。伊勢神宮から車で約15分。
- 海の幸をふんだんに使った料理が自慢。
- 広々とした露天風呂と庭園が魅力。
【宿泊料金】
1泊2食付き:¥20,000〜¥35,000/1名
【前向き口コミ5選】
- 「海の眺めが素晴らしかった」
- 「料理が豪華で大満足」
- 「露天風呂が広くて癒された」
- 「送迎サービスが便利だった」
- 「館内が落ち着いていて居心地が良い」
伊勢神宮のおすすめ観光ツアー
伊勢神宮とその周辺を効率よく巡りたい方におすすめなのが「伊勢:伊勢神宮とおかげ横丁ガイドツアー」です。このツアーでは、地元ガイドの案内のもと、伊勢の歴史と文化を深く体感できます。
伊勢:伊勢神宮とおかげ横丁ガイドツアー
ツアーの主な内容
伊勢神宮(内宮)をじっくり参拝
日本の神道の中心とも言える伊勢神宮内宮を、ガイドの解説付きで参拝。神話や建築様式など、知識が深まる体験ができます。
おかげ横丁で食べ歩き&散策
江戸時代の町並みを再現したおかげ横丁では、地元グルメやお土産探しが楽しめます。赤福や伊勢うどんなど、伊勢名物も堪能できます。
地元ガイドによる丁寧な案内
観光スポットの背景や歴史をわかりやすく説明してくれるので、初めての伊勢観光でも安心。個人では気づきにくい魅力を発見できます。
少人数制でゆったり観光
少人数グループでのツアーなので、質問もしやすく、落ち着いた雰囲気で観光できます。
こんな人におすすめ!
- 伊勢神宮の歴史や神話に興味がある方
- おかげ横丁で地元グルメを満喫したい方
- 初めて伊勢を訪れる方で、効率よく観光したい方
- ガイド付きで深い知識を得ながら旅したい方
所要時間は約6時間。午前中に参加すれば、午後の途中から自由に伊勢観光を楽しめるのも嬉しいポイントです。
伊勢:伊勢神宮とおかげ横丁ガイドツアー
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