【川越氷川神社】ご利益、お守り、御朱印、アクセス情報など

川越氷川神社 拝殿 埼玉県の神社
川越氷川神社の拝殿

東京都心から1時間ほどで行ける小江戸・川越。そのシンボルとも言える「川越氷川神社」は、縁結びの神様として全国的に知られています。境内を流れる川や樹齢600年を超えるご神木など、見どころも満載です。

この記事では、川越氷川神社の歴史やご利益はもちろん、お守りや御朱印、アクセス情報まで、訪れる前に知っておきたい情報をたっぷりとご紹介します.
※ほとんどの画像は2025年3月20日参拝時に撮影したものです。

由緒と歴史

川越氷川神社は、古墳時代の欽明天皇2年(541年)に創建されたと伝わる、約1500年の歴史を持つ古社です。武蔵一宮である大宮氷川神社を分祠したことに始まり、古くからこの地域の鎮守として崇敬されてきました。

室町時代に太田道灌が川越城を築城して以来、城下の守護神・藩領の総鎮守として篤く崇敬されるようになりました。江戸時代には、川越藩の歴代藩主から手厚い保護を受け、社殿の造営や祭礼の執行など、様々な形で庇護されてきました。

特に、江戸時代中期には、川越藩主・秋元喬朝によって社殿の造営や祭礼の整備が行われ、現在の川越氷川神社の基礎が築かれました。現在の本殿は、天保13年(1842年)に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。

明治時代に入ると、神仏分離令によって神社は国家の管理下に置かれましたが、川越氷川神社は地域の人々の信仰を集め続けました。第二次世界大戦後には、神社は再び宗教法人となり、地域の人々の手によって運営されるようになりました。

近年では、縁結びの神様として知られるようになり、多くの人々が参拝に訪れています。夫婦と家族の神々を祀ることから「縁結びの神様」としても信仰され、日柄の良い日には白無垢を着た花嫁さんを見ることもできます。

ご祭神

川越氷川神社には、以下の五柱の神様が祀られています。

  • 素盞嗚尊(すさのおのみこと)
  • 奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)
  • 大己貴命(おおなむちのみこと)
  • 脚摩乳命(あしなづちのみこと)
  • 手摩乳命(てなづちのみこと)

これらの神様は、夫婦や親子といった家族関係にあることから、縁結びや家庭円満のご利益があるとされています。

素盞嗚尊

日本神話に登場する英雄神で、奇稲田姫命の夫であり、天照大御神(あまてらすおおみかみ)と月夜読命(つくよみのみこと)の兄弟にあたります。
伊弉諾命(いざなぎのみこと)が黄泉の国から帰還して禊を行った際に、鼻をすすいで生まれた神が素盞嗚尊です。
嵐や海の神と知られており、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した神様としても有名です。

奇稲田姫命

素盞嗚尊の妻で、脚摩乳命・手摩乳命の娘です。八岐大蛇の生贄になりかけたところを素盞嗚尊に救われて夫婦となったといわれています。
稲田の女神であり、豊かな実りの象徴であり、素盞嗚尊の妃神として夫婦円満の象徴とされています。

大己貴命

別名、大国主命(おおくにぬしのみこと)とも呼ばれ、国造りの神様とされており、出雲大社の祭神として知られています。
素盞嗚尊の子孫、または息子といわれています。多くの試練を乗り越えて国を平定したことから、国造りの神として有名であり、医療の神や縁結びなどの多岐にわたる役割を持つとされています。

脚摩乳命・手摩乳命

奇稲田姫命の両親にあたる神様です。八岐大蛇伝承によると、非常に強力な力を持つ巨大な蛇の怪物であるヤマタノオロチに対抗する力がなかったお二人は毎年、娘を生贄として差し出すことで、一時的な平和を得ようとしていました。
素盞嗚尊が八岐大蛇を退治したことで娘の奇稲田姫命が素盞嗚尊の妻となり、その後、幸せな家族となれたことから、夫婦円満、家内安全の象徴とされています。

ご利益

上述のとおり、素盞嗚尊、奇稲田姫命、大己貴命、脚摩乳命、手摩乳命の神々は、二組の夫婦神と、その子供、両親という家族関係にあります。
そのため、川越氷川神社は、縁結をはじめとした、夫婦円満、家庭円満、安産、子育てなど、家族に関する様々なご利益があるとされています。

素盞嗚尊のご利益

  • 縁結び
  • 厄除け
  • 安産

悪霊を祓う力を持つことから、厄除け、また奇稲田姫命と夫婦であることから縁結び、安産のご利益があるとされています。

奇稲田姫命のご利益

  • 縁結び
  • 夫婦円満
  • 安産

素盞嗚尊と夫婦であることから、縁結び、夫婦円満、安産のご利益があるとされています。

大己貴命のご利益

縁結び

出雲大社の縁結びの神様としても知られ、良縁を結ぶ力があるとされています。

脚摩乳命と手摩乳命のご利益

  • 夫婦円満
  • 家庭円満
  • 子育て

娘夫婦の危機を救ったことから、夫婦円満、家庭円満、子育てのご利益があるとされています。

川越氷川神社の見どころ

川越氷川神社の大鳥居

川越氷川神社 大鳥居

川越氷川神社の東参道にそびえ立つ大鳥居は、木製の鳥居としては国内最大級の規模を誇ります。

現在の大鳥居は、平成の御代替わり(平成天皇の即位)を祈念する事業の一環として、1990年~1991年にかけて建立されたものです。

  • 明神鳥居
  • 高さ15メートル
  • 笠木の幅20メートル
  • 柱周3.45メートル
川越氷川神社 大鳥居の扁額

勝海舟直筆による扁額

大鳥居の扁額の社号文字「氷川神社」は幕末の幕臣 勝海舟の直筆によるものです。

川越氷川神社の本殿

川越氷川神社 本殿

本殿の創建は古墳時代の欽明天皇2年(541年)と伝えられており、現在の本殿は天保13年(1842年)に再建された入母屋造銅板葺向拝の建築様式です。

川越氷川神社 本殿 彫刻

江戸の化政年間から幕末にかけて活躍した名彫工師の嶋村源蔵と飯田岩次郎が手掛けた精巧かつ華麗な江戸彫りが施されています。

正面の向拝には、鳳凰、龍、波に千鳥、波に亀、獅子、獏などがの美しい彫刻が施されています。
琵琶板には、東西南北の各方位を守護する四神(青龍、孔雀、白虎、玄武)が彫られており、その他にも見ごたえがある多くの木彫があります。

※琵琶板とは、壁を構成する板で、組み物と組み物の間に嵌め込む板の総称です。

ご神木

川越氷川神社 御神木

川越氷川神社の御神木は、境内の奥に鎮座する樹齢600年以上の二本のケヤキの木で、まるで夫婦が寄り添うように立っていることから「夫婦欅(めおとけやき)」とも呼ばれています。

夫婦円満、縁結びのパワースポットとして人気が高く、多くの夫婦やカップルや良縁を願う方々からの信仰を集めています。

川越氷川神社 御神木の注連縄

注連縄(しめなわ)の真下

御神木廻りするとご利益があるとされています。
御神木の根元にある石畳の上で、二本の御神木の間で、二本を繋ぐ注連縄(しめなわ)の下で8の字を描くように回ってから願い掛けすると良い縁が巡ってくるといわれています。

絵馬トンネル

川越氷川神社 絵馬トンネル

川越氷川神社の絵馬トンネルは、参拝者が願いを込めて奉納した絵馬がトンネル状に積み重なっている場所で、本殿の西側の八坂神社の隣に位置しています。

絵馬の数は3万枚を超えるといわれ、その光景は圧巻そのものです。強めの風が吹くと、絵馬が揺れてカラカラと音を立てる独特な風情の中をくぐり抜けることができます。

人形流し

川越氷川神社 人形流し

中央に流れているのが人形

人形流しは、人形に自分の穢れを移して川に流すことで、心身を清める効果があるとされています。

この日も「祓えたまえ、清めたまえ」と唱えながら人形流しを行いました。上の画像はその時のもので、ちょうど中央に人形が流れているのが見えると思います。

川越氷川神社 人形流しの作法

人形流しの作法は、人形(ひとがた)に、

  • 人形に三度息を吹きかける
  • 体に撫でつける(厄、穢れが人形に移ります)
  • 「祓えたまえ、清めたまえ」と唱えながら小川に浮かべる

参拝に行かれる際は、ぜひ人形流しをやってみてください。

八坂神社

川越氷川神社の八坂神社

中央が八坂神社、左手前が拝殿

ご祭神は、素盞嗚尊、奇稲田姫命です。

寛永14年(1637年)に三代将軍家光が江戸城二の丸の東照宮として建立されましたが、後に空宮となったため明暦2年(1656年)に川越城内三芳野神社の外宮として移築されました。
その後、川越城の廃城に伴い、明治5年(1872年)に川越氷川神社境内に、現在の場所に移築されました。

御嶽神社

川越氷川神社 御嶽神社

ご祭神は、国常立尊、大己貴命、少彦名命です。

御嶽神社は、一般的に山岳信仰と結びついた神社であり、川越氷川神社の御嶽神社もその流れを汲んでいます。

川越氷川神社の御嶽神社は、国造りや医療の神である大己貴命、少彦名命も祀られており、地域の人々の健康や安全を祈願する場として信仰されてきました。

護国神社

川越氷川神社 護国神社

川越氷川神社の境内にある護国神社は、西南戦争以降の川越出身の戦没英霊2970柱を祀る神社です。

明治14年(1881年)に、当時の岡田川越町長が内務省の特許を受け「招魂社」として建立されました。
そのため、当社は川越氷川神社の境内にありながら、独立した神社として存在しています。
毎年、例大祭が執り行われており、西南戦争の出征の日にちなんで4月12日に行われています。

祭事・年間行事スケジュール

川越氷川神社では、年間を通して様々な神事・祭事が行われています。主な年中行事と概要は以下の通りです。

川越氷川神社 月次祭

川越氷川神社の月次祭の模様

【毎月】
月次祭(毎月1日・15日)
どなたでもご参列いただける祭典です。
皇室の安泰、地域の平安、氏子崇敬者の健勝を祈る祭です。
参列者にはそれぞれ玉串を供え拝礼いただきます。普段着でもご参列できますし、初穂料も不要です。

【1月】
歳旦祭・元朝祭(1月1日~11日)
年の初めに、皇室の弥栄、国家の発展、氏子崇敬者と社会の繁栄・平和を祈ります。

福銭撒き(1月1日~3日)
一年間の幸福を願い、福銭が撒かれます。

【2月】
紀元祭(2月11日)
神武天皇が橿原の地に即位した建国の日を祝う祭です。

祈年祭(2月17日)
稲をはじめとする五穀豊穣を祈る祭です。

【4月】
護国神社例大祭(4月12日)
西南戦争以降の川越市の戦没英霊を慰霊する祭です。

【7月】
夏越の大祓(7月31日)
半年間の罪や穢れを祓い、無病息災を祈る神事です。

縁むすび風鈴(7月上旬~9月上旬)
境内に多数の風鈴が飾られ、涼やかな音色の中で縁結びを祈願します。

【10月】
川越氷川神社例大祭(10月14日・15日)
川越氷川神社で最も重要な祭りで、川越まつり(国の重要無形民俗文化財)の附祭としても知られています。

【11月】
七五三詣(11月15日前後)
子供たちの成長を祝い、健やかな成長を祈願する行事です。

新嘗祭(11月23日)
収穫の恵みに感謝し、国家の繁栄を祈る祭です。

川越氷川神社 大祓

師走の大祓での人形流し

【12月】
師走の大祓(12月31日)
毎年大晦日に行われる祓いの神事です。穢れを取り除き、新しい年を心と体ともに清々しく迎えるために、ぜひご参加ください。

川越氷川神社の御朱印

川越氷川神社では、通常の御朱印に加えて、期間限定の特別な御朱印も頒布されています。
川越氷川神社は人気の神社のため、御朱印をいただくまでに時間がかかる場合があります。

通常の御朱印
川越氷川神社の通常の御朱印は、神社名と社紋である「雲菱」が記されたものです。
初穂料は300円です。

期間限定の御朱印
川越氷川神社では、季節や祭事に合わせて、様々なデザインの限定御朱印が頒布されます。
特に、「縁むすび風鈴」の時期には、風鈴をモチーフにしたカラフルな御朱印が人気です。
限定御朱印の初穂料は、通常500円、大判1,000円です。
頒布期間やデザインは時期によって異なるため、川越氷川神社の公式SNSなどで最新情報を確認することをおすすめします。

2025年3月20日に参拝した際、季節にちなんだ期間限定の御朱印の2点を拝受しました。

川越氷川神社 御朱印 季節限定

今回は桜の季節をテーマとした期間限定の御朱印でした、下の鳥居は実際の大鳥居そのままの様子がうまく描かれています。

川越氷川神社 御朱印 季節限定

御朱印帳
川越氷川神社では、オリジナルの御朱印帳も頒布されています。
和風柄のものと、12色の「まもり結び」をデザインしたものがあり、どちらも人気です。
初穂料は、和風柄が1,000円、「まもり結び」が1,500円です。

川越氷川神社のお守り

川越氷川神社 お守り

川越氷川神社では、全33種類のお守りが頒布されており、多くの初穂料は400円~800円です。主なお守りは以下のとおりです。

開運厄除お守り、厄除け小お守り、災難除お守り、肌お守り、身上お守り、根付お守り、勝お守り、合格お守り、ランドセルお守り、合格祈願えんぴつお守り、身替りお守り、安産お守り、子授けお守り、作業安全お守り、旅行安全お守り、交通安全お守り、さくらさくお守り、美お守り、縁結びお守り、よりそいお守り、であいこいお守り、縁お守り、病気けが快癒お守り、金運お守り、桐箱お守りなど

その他、神宮大麻(天照皇大神宮)川越氷川神社御札などが頒布されています。

川越氷川神社のアクセス

川越氷川神社へのアクセスは、電車とバス、または車を利用するのが便利です。

最寄駅からの徒歩ルート

電車とバスを利用する場合

JR・東武東上線「川越駅」または西武新宿線「本川越駅」で下車し、東武バスに乗車。
「川越氷川神社」バス停で下車、徒歩すぐ。

車を利用する場合(高速利用)

関越自動車道「川越IC」から約15分。

川越氷川神社の駐車場

川越氷川神社には、参拝者専用の駐車場があります。
境内の南側の「第一駐車場(大栄パーク川越氷川町)」と北側の「第二駐車場」があります。

現在、第一駐車場(大栄パーク)はタイムズとして有料化されており、第二駐車場の利用は無料。
両方とも24時間営業しています。

第一駐車場(大栄パーク 川越氷川町)

距離は100メートル弱で徒歩約1分です。

  • 参拝していただくために最初の40分は無料
  • 御祈祷を受ける方は最初の40分無料に別途2時間無料が加算(2時間40分無料)
  • 婚礼や諸会議の方にはそれぞれ無料時間の設定あり

氷川神社第二駐車場(無料)

距離約130メートルで徒歩約1分。

川越氷川神社の基本情報

【社名】川越氷川神社(かわごえひかわじんじゃ)
【住所】埼玉県川越市宮下町2-11-3
【電話番号】049-224-0589
【ご祭神】
・素盞嗚尊(すさのおのみこと)
・奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)
・大己貴命(おおなむちのみこと)
・脚摩乳命(あしなづちのみこと)
・手摩乳命(てなづちのみこと)
他の多くの末社と神様を合祀している
【ご利益】
・家内安全
・縁結び
・夫婦円満
・安産
・厄除けなど
【公式サイト】
https://www.kawagoehikawa.jp/
【関連施設】
氷川会館・直会殿
氷川会館・直会殿|川越氷川神社
川越氷川神社運営/氷川会館・直会殿の公式サイト。古式に則って執り行われる神前挙式後の披露宴は、人数に合わせた二つの会場をご用意しております。神社に隣接する氷川会館と直会殿は、武蔵野台地の東北端に位置する土地ならではの自然の特色を活かして建立...

記事まとめ

川越氷川神社は、縁結び、夫婦円満、家庭円満など、温かいご縁をもたらす神様を祀る、歴史と癒やしの空間です。

境内を歩けば、夫婦欅の神聖な佇まい、絵馬トンネルの幻想的な風景、そして風鈴の涼やかな音色に心が洗われるでしょう。

四季折々の祭事や、美しい御朱印も訪れる人々を魅了します。

あなたも、ぜひ川越氷川神社で、神様とのご縁を感じ、心安らぐひとときを過ごしてみませんか。

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