子安神社は八王子市明神町に鎮座する八王子総鎮守の神社です。
1200年以上の歴史を誇る由緒正しき古社であり、特に「安産祈願」や「子宝」の御利益で知られ、市内外から多くの参拝客が訪れる人気の神社です。
いざ参拝しようと思うと、「安産祈願の予約や初穂料は?」「お宮参りはどう進めればいい?」「駐車場はどこが便利?」など、事前に確認しておきたいことがたくさんありますよね。
そこで本記事では、子安神社の歴史や御朱印、お守りといった基本情報はもちろん、安産祈願・お宮参りの詳細な流れから、周辺の駐車場事情まで、参拝前に知っておきたい情報を徹底解説します。
これから大切な門出を祝うご家族や、歴史ある神社での参拝を楽しみにしている方は、ぜひ参考にしてください。
子安神社の由緒・歴史
1200年以上の歴史を有する八王子最古の神社である子安神社には、時の権力者や歴史の荒波と深く関わってきた歩みがあります。
創建の始まりは「皇后のための安産祈願」
子安神社の創建は、奈良時代の天平宝字3年(759年)にまで遡ります。
当時、橘右京少輔(たちばなのうきょうのしょうゆう)という人物が、時の天皇のお后さまの安産を祈願するためにこの地に神様を勧請したのが始まりと伝えられています。
以来1200年以上にわたり、「安産・子育ての守護神」として、この地で新しい命の誕生を見守り続けてきている由緒正しき神社なのです。
武将・徳川将軍家も認めた「聖域」
子安神社は庶民の信仰を集めただけでなく、時の有力武将からも篤く崇敬されました。
源義家の「船森」伝説
平安時代、八幡太郎として知られる源義家が奥州へ向かう際、戦勝を祈念して欅(けやき)を「船の形」に植樹したという伝説があります。 現在、神社の隣にある「船森公園」や「船森保育園」という地名は、この1000年前の武将の祈りに由来しています。
徳川家の「三つ葉葵」を冠している

江戸時代、三代将軍・徳川家光以降、代々の将軍家から朱印状を受けてきました。 そのため、神社の御紋には現在も徳川家の家紋である「三つ葉葵」が使用されています。鳥居、社殿の賽銭箱や左右の御神燈(提灯)、飾り金具、瓦などに使われており、参拝時に探してみて確認してみてください。
二度の大火を乗り越えた「不死鳥の社」
子安神社の歴史は、火難との戦いでもあったのすが、明治の大火での奇跡は特筆に値します。
明治30年、八王子を襲った未曾有の大火で社殿は全焼しました。 しかし、この時、社殿裏にある「金刀比羅神社」の本殿だけは、土蔵造りであったために奇跡的に焼け残りました。 現在も江戸時代の姿を留める貴重な社殿として、境内に静かに佇んでいます。
さらに、 昭和20年の空襲でも再び社殿を焼失しましたが、戦後、地域の人々の手によって力強く再建されました。
子安神社のご祭神
子安神社に祀られているのは、日本神話で最も美しいとされる女神を中心に、その家族神たちが名を連ねています。ここでは、それぞれの神様が持つ力と、あまり語られないエピソードをご紹介します。
主祭神:木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
富士山の神様としても知られる、絶世の美女です。子安神社が「安産の神」として知られる最大の理由は、彼女の驚くべき出産エピソードにあります。
火中出産の伝説
夫であるニニギノミコトに貞節を疑われた彼女は、身の潔白を証明するために「神の御子なら火の中でも無事に生まれるはず」と、戸のない産屋に火を放って出産に臨みました。その際、無事に三人の皇子を産み落としたことから、「究極の安産の神」として崇められています。
【独自視点】「花の命」と「母の強さ」
彼女の名前は「桜の花が咲くように美しい」ことを意味しますが、実はその裏に「花のように儚く散る、限りある命(人間の寿命)」を象徴する神話も隠されています。美しさだけでなく、命の尊さとそれを繋ぐ執念を併せ持つ女神なのです。
配祀神
主祭神を支えるように、以下の三柱の神様が祀られています。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)
日本の総氏神。太陽の神として、すべてを照らす生命の源です。
素盞嗚尊(すさのおのみこと)
ヤマタノオロチを退治した勇猛な神。厄除けの力が非常に強く、子供を災いから守る盾となります。
大山咋神(おおやまくいのかみ)
山の地主神であり、農耕や酒造の神。また「杭(くい)」を打ち込むように、物事を安定させる力を持つことから、家庭の基盤を固める御利益があります。
子安神社のご利益
子安神社が「八王子の総鎮守」として、また全国有数の安産祈願所として崇敬される理由は、その強力かつ具体的なご利益にあります。
安産・子宝・不妊去り(主祭神:木花開耶姫命の神徳)
最も代表的なご利益です。木花開耶姫命が猛火の中で無事に出産を果たしたという神話から、「どんな困難な状況にあっても、命を無事に生み出す力」を授かるとされています。
- 安産祈願
安定期に入った「戌の日」を中心に、母子の健康と無事な出産を祈ります。 - 子宝・授かり子
なかなか子宝に恵まれない夫婦が、新しい命の縁を求めて参拝に訪れます。
育児・健やかな成長(配祀神の守護)
子供が生まれた後も、その成長を長く見守ってくれるのが子安神社の特徴です。
お宮参り・七五三
生まれた命を神様に報告し、八王子の土地の子として健やかに育つよう守護を願います。
厄除け・開運
荒ぶる神を鎮めた素盞嗚尊の力により、子供の成長を妨げる災厄を祓い清めてくれます。
「水」と「竹」によるご利益
ここからは、他の神社ではなかなか見られない、子安神社特有のご利益の授かり方をご紹介します。
「水」のご利益、スルリと抜ける安産の知恵
境内にある「神水殿」や、奉納された数々の竹筒の柄杓(ひしゃく)。これらは、火の神である木花開耶姫命が、火を鎮めるために使った「水の力」を象徴しています。
底抜け柄杓によるご利益

神水殿の子授け祈願に奉納された竹筒
子安神社の代名詞ともいえるのが、底の抜けた竹筒の柄杓です。「水が詰まることなく通り抜ける」様子を、お産の通りが良くなることに見立てています。これには、物理的な安産だけでなく、「悩みや不安が溜まらずに通り抜けていく」という心の浄化のご利益も含まれています。
「水」による生命力の活性化
古来より水は生命の源です。境内に湧き出る神聖な水の気は、母体の新陳代謝を促し、お腹の赤ちゃんに瑞々しい生命力を与えるといわれています。
「竹」のご利益、驚異的な生命力と成長の象徴
子安神社の境内には美しい竹林があり、安産祈願の授与品にも「竹筒」が用いられています。
真っ直ぐ、速く、力強い竹の力
竹はわずか数ヶ月で立派な成竹になります。その驚異的な成長スピードにあやかり、「子供がすくすくと真っ直ぐに育つ」、そして「産後の母親の体力が速やかに回復する」という二つの願いが込められています。
空洞の竹筒が持つ「包容力」
竹筒の内部は空洞ですが、それゆえに折れにくく、しなやかです。これは、新しい命を宿す「子宮」の象徴とも捉えられ、母体が赤ちゃんを優しく、かつ力強く守り抜く力を授けてくれると信じられています。
子安神社の安産祈願

1200年前、皇后の安産を祈願するために創建された子安神社。現在も「安産の聖地」として、日々多くの妊婦さんがその御神徳を仰ぎに訪れます。
安産祈祷の受付時間と予約
子安神社の祈祷は、事前の予約が必要ありません。
当日、直接境内の「祈祷受付所」で申し込めます。
- 受付時間は、 午前9時 〜 午後3時30分
- 戌の日(いぬのひ)や連休などは混み合いますが、随時受付を行っているため、妊婦さんの体調や天候に合わせて無理のない時間に参拝いただけます。
安産祈祷の初穂料(祈祷料)
子安神社の安産祈願は、初穂料の金額によって「1級式」から「5級式」まで細かく区分されています。どの等級でも祈祷の内容に変わりはありませんが、授与されるお札の大きさや記念品の構成が異なります、( )内が授与品。
1級式:30,000円(大守護札、安産守、御神酒、撤下品、特別記念品)
2級式:20,000円(中守護札、安産守、御神酒、撤下品、記念品)
3級式:15,000円(守護札、安産守、御神酒、撤下品、記念品)
普通式:10,000円(守護札、安産守、御神酒、撤下品)
4級式:8,000円(守護札、安産守、撤下品)
5級式:6,000円(守護札、安産守)
腹帯(岩田帯)について
別途「帯代(2,000円)」で、お祓い済みのさらしの腹帯をいただけます。また、ご自身で購入された腹帯やサポーター等を持参した場合、受付時に預ければ一緒に清祓(きよはらい)をしていただけます。
「安産の柄杓(ひしゃく)」の作法
境内の神水殿を埋め尽くす「底の抜けた柄杓」は、安産を願う切実な祈りの象徴です。
安産の柄杓とは: 「水が詰まることなくスルリと抜けるように、お産も軽やかに済みますように」という願いが込められています。
安産柄杓を奉納するタイミング
- 祈願時(産前): これからのお産が軽くなるよう願いを込めて奉納します。
- お礼参り(産後): 無事に出産を終えた感謝を込めて奉納します。
作法は、祈願を受けた際、または受付で柄杓(別途2,000円)を受け取り、境内にある「神水殿」の奉納所に納めます。奉納所にて多くの柄杓が並ぶ光景は、それだけ多くの「お産が成就した証」でもあり、参拝する妊婦さんにとって大きな安心感を与えてくれます。
郵送による安産祈祷
遠方にお住まいの方や、体調によりどうしても直接参拝が叶わない方のために、郵送での祈祷も受け付けています。
- 申し込み方法: 公式サイト内の専用フォーム、または現金書留にて申し込みが可能です。
- 神職が神前で住所・氏名を読み上げ、安産を祈願した後、お札やお守りなどの授与品が自宅に郵送されます。
- 直接足を運べなくても、神様とのご縁を繋ぎ、ご自宅で静かに祈りの時を持つことができます。
安産祈願、参拝のアドバイス
戌の日以外でもご利益は同じです。犬の多産にあやかる「戌の日」は人気ですが、どの日にお参りしてもご利益に変わりはないとされています。混雑を避け、体調の良い日を選ぶのが一番です。
服装は、厳格な決まりはありませんが、神様への敬意を表し、かつ体に負担のない清潔感のある服装(マタニティ用のワンピースやフォーマルに近い平服)が推奨されます。
「底抜け柄杓」の光景を目にすることで、自分一人ではなく、多くの母親たちが同じ道を歩み、願いを叶えてきたことを実感できるはずです。子安神社の安産祈願は、心穏やかに出産へ向かうための大切な一歩となるでしょう。
公式サイトの安産祈願のページでもご確認ください。
子安神社のお宮参り

お子様の誕生を神様に報告し、これからの健やかな成長と加護を祈る「お宮参り」。八王子の総鎮守である子安神社では、伝統を重んじた厳かな祈祷を受けることができます。
お参りの時期と予約について
時期の目安は、 一般的に男の子は生後31日目、女の子は32日目とされていますが、子安神社ではこれにこだわらず、お子様や低月齢のお母様の体調、天候が良い日を選んでの参拝を推奨しています。
- 予約: 安産祈願と同様、事前の予約は必要ありません。 当日、直接受付へお越しください。
- 受付時間: 午前9時 〜 午後3時30分
お宮参りの初穂料(祈祷料)
初穂料の金額により、授与されるお札の大きさや記念品の内容が異なります。どの等級でも、お子様の健やかな成長を祈る誠心誠意の祈祷が行われます、( )内が授与品。
- 1級式:30,000円(特大お守り札、お守り、撤下品、特別記念品)
- 2級式:20,000円(大お守り札、お守り、撤下品、記念品)
- 3級式:15,000円(中お守り札、お守り、撤下品、記念品)
- 普通式:10,000円(お守り札、お守り、撤下品)
- 4級式:8,000円(お守り札、お守り、撤下品)
- 5級式:6,000円(お守り札、お守り)
子安神社ならではの「授与品」と特徴
お宮参りの祈祷を受けると、お札やお守りの他に、お子様の成長を祝う品々が授与されます。
- 歯固めの石
お子様の歯が丈夫に生え揃うことを願う「歯固めの儀式」に使用する石が授与品に含まれることがあります(等級による)。 - お喰い初め膳
高位の等級では、生後100日目に行う「お食い初め」で使用できる本格的なお膳(記念品)が用意されています。 - でんでん太鼓・犬張子
子供の魔除けや健やかな成長の象徴である伝統的な縁起物も、記念品として選ばれることが多いです。
お宮参り当日の流れ
- 受付: 祈祷受付所で申し込み用紙に記入し、初穂料を納めます。
- 昇殿・祈祷: 社殿に入り、神職による祝詞(のりと)奏上とお祓いを受けます。
- 記念撮影: 境内には歴史ある社殿や美しい緑があり、ご家族での記念撮影に最適です。特に徳川家ゆかりの「三つ葉葵」が記された大きな提灯の前は、人気のスポットです。
郵送によるお宮参り祈祷
遠方の方や、何らかの事情で外出が困難なご家族のために、お宮参りも郵送での祈祷を受け付けています。公式サイトの専用フォームや現金書留で申し込むことができ、祈祷後にお札や授与品が自宅へ届けられます。
お宮参りの服装など
服装は、 お子様は祝い着(産着)を羽織るのが正式ですが、最近ではベビードレスの方も多いです。付き添いのご家族は、スーツやワンピースなどのフォーマルな服装が一般的です。
安産祈願の際に受け取ったお守りや、無事に出産を終えた証としての「底抜け柄杓」をこのタイミングで返納・奉納される方も多いです。
八王子の歴史を見守ってきた神様の前で、お子様の人生最初の節目を祝うひとときは、ご家族にとって一生の思い出になるはずです。
子安神社の見どころ
拝殿と本殿

子安神社の中心である社殿は、昭和の戦災を乗り越え、戦後に伝統的な木造建築として再建されました。八王子最古の神社としての重みと、安産の神様らしい落ち着いた佇まいが特徴です。

現在の社殿は、コンクリートではなく「木造」にこだわり、古来の神社建築様式を忠実に守って建てられています。派手な色彩に頼らず、木の質感を活かした造りは、参拝者の心を静かに落ち着かせてくれます。
徳川将軍家ゆかりの「三つ葉葵」
社殿の各所には、徳川家から朱印状を受けていた歴史を証明する「三つ葉葵」の紋章が刻まれています。
- 拝殿の提灯・幕: 拝殿の正面には葵紋が入った大きな提灯と神前幕が掲げられており、徳川家との深い縁を感じさせます。
- 金具の意匠: 建物各部の飾り金具にも「三つ葉葵」の紋章が施されており、細部にわたって格式の高さが表現されています。
歴史の試練を乗り越えた「再興の象徴」
子安神社の歴史は火災との戦いでもありました。
- 明治の大火と戦災: 明治時代の大火、そして昭和20年の八王子空襲により社殿は焼失しましたが、その都度、人々の手によって再建されてきました。
- 不変の神域: 建物自体は新しくとも、その土台となる神域と御祭神への信仰は1200年前の創建時から変わることなく、この場所で守り継がれています。
昇殿参拝の空間
安産祈願やお宮参りの際、参拝者はこの拝殿の中に上がり、お祓いを受けます。外の喧騒から切り離された厳かな空気の中で、主祭神である木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)に最も近くで祈りを捧げることができる場所です。
金刀比羅神社

本殿の右奥に鎮座する金刀比羅神社
子安神社の社殿に向かって右奥に鎮座する金刀比羅神社は、江戸時代から続く貴重な姿を今に伝える、歴史ファン必見のスポットです。
子安神社内で唯一生き残った「江戸時代の文化財」
子安神社は、明治30年の「八王子大火」と昭和20年の「八王子空襲」という二度の壊滅的な火災に見舞われました。しかし、この金刀比羅神社の社殿だけは、土蔵造(どぞうづくり)であったために、奇跡的に焼失を免れました。
重厚な「土蔵造り」の美
一般的な神社の社殿は木造が主流ですが、ここは壁が厚い白壁で覆われた「土蔵造り」になっています。土蔵造りにすることで、外からの火に耐えることができ江戸時代の社殿のまま現存することができたのです。
御祭神は、大物主命(おおものぬしのみこと)

金刀比羅神社に祀られているのは、香川県の「金比羅さん」と同じ、大物主命であり、別名「大黒様」の愛称で親しまれています。
海の守護神としてのイメージが強いですが、広く「福の神」として親しまれ、開運厄除け、商売繁盛、五穀豊穣などのご利益を授けてくださいます。
安産の女神の「木花開耶姫命」を支えるように、力強い福の神が隣り合って鎮座していることで、家庭の幸せと繁栄をより強固に守護しているといわれています。
葦船社(あしふねしゃ)

本殿の真後ろに鎮座、命への慈しみを象徴
葦船社は、主祭神である木花開耶姫命の神話に基づいた、命の再生と水子の守護を司る「癒やしの社」で、本殿の後方に鎮座しています。
命の再生と水子の守護を司る社
御祭神は、蛭児大神(ひるこのおおかみ)です。 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の間に生まれた最初の神様ですが、不具であったために「葦の船」に乗せられて海へ流されたと伝えられています。
葦の船で流された蛭児大神は、後に兵庫県の西宮へ流れ着き、福の神である「えびす様」として蘇ったという伝説があります。このことから、葦船社は「失われかけた命の再生」や「苦難を乗り越える力」を象徴する場所とされています。
子安神社が安産の神として知られる一方で、この葦船社は、この世に生まれることが叶わなかった幼い命、すなわち「水子」を慈しみ、守護する社として信仰されています。
なぜ「葦」の船なのか
「葦(あし)」は、古来より浄化の力を持つ植物とされてきました。また、非常に生命力が強く、どんな環境でも根を張る強さを持っています。
それゆえに、蛭児大神を乗せた葦の船は、ただ流されるためのものではなく、新しい世界へ向かうための「揺りかご」のような役割を果たし、永遠の魂、生命力を願うのにふさわしい社として鎮座しているのです。
主社殿の「力強い安産」のご利益に対し、葦船社は「命への深い慈しみ」を感じられる場所です。特に、お子様を連れてのお宮参りの際には、「この子が健やかに、そして万が一の困難も乗り越えられるように」という強い守護を願うのにもふさわしい社だと言えます。
末社五社

五社で5つご利益を肖るこができる
社殿に向かって並ぶ五つの小さな社は、それぞれ異なるご利益を授けてくださる神様が祀られています。安産祈願やお宮参りの際にあわせてお参りすることで、より広範囲な守護を授かることができます。
石神社(しゃくじんじゃ)
- 御祭神: 少彦名命(すくなひこなのみこと)
- ご利益: 一寸法師のモデルとも言われる知恵の神。身体健康や病気平癒に強い力を持ち、特に咳(せき)を鎮める神様として古くから信仰されています。子供の健康を願う親御さんにも大切な社です。
白山神社(はくさんじんじゃ)
- 御祭神: 白山比咩命(しらやまひめのみこと)
- ご利益: 石川県の白山をご神体とする女神で、汚れを祓い清める力が宿ります。古事記の「括り(くくり)」のエピソードから、縁結びや人間関係の和合、さらには虫歯予防のご利益でも知られています。
稲荷神社(いなりじんじゃ)
- 御祭神: 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
- ご利益: お稲荷さんとして親しまれる生活の守護神。五穀豊穣はもちろん、現代では商売繁盛や衣食住の安定を司ります。家計のやりくりや仕事の成功を願うなら、ぜひこちらへ手を合わせましょう。
御嶽神社(みたけじんじゃ)
- 御祭神: 日本武尊(やまとたけるのみこと)
- ご利益: 伝説の英雄である日本武尊を祀り、不撓不屈の精神と強運を象徴します。厄除けや火難除け、さらには盗難防止など、家族を不測の事態から守る強い守護力を授けてくださいます。
第六天神社(だいろくてんじんじゃ)
- 御祭神: 面足命(おもだるのみこと)・惶根命(かしこねのみこと)
- ご利益: 人の体が整う過程を象徴する神様で、容姿端麗や身体成就を司ります。特に足腰の病を癒やす神様としての信仰が篤く、いつまでも自分の足で元気に歩けるよう、健康長寿を願う方に最適です。
神水殿(しんすいでん)

子安神社の安産祈願の中心を担っています
神水殿は、御祭神である木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)に縁の深い「水」を祀り、安産祈願に多くの人たちが訪れています。
安産の柄杓(ひしゃく)を奉納

底なし柄杓、水が通り抜ける様が安産を象徴
神水殿の最大の特徴は、その周囲に奉納された無数の「底の抜けた柄杓」です。底が抜けている竹筒の柄杓は「水がスルリと通り抜ける」ことから、お産の通りが良くなる(安産)と信仰されています。
安産の柄杓は、左側で「安産祈願」として奉納し、また、右側で無事に出産した後の「お礼参り」として奉納されます。
水神としての木花開耶姫命
主祭神である木花開耶姫命は、一般に「花の神」や「火の神」として知られますが、神水殿では「水の神」として信仰されています。
神話において火の中で出産した際、その火を鎮めたのが水の力であったことから、安産を守護する「水神」として崇められています。殿内には水が湧き出ており、命の源である水の浄化力によって、母子の健康と安全を守る象徴的な
木花開耶姫命の像
神水殿には、御祭神である木花開耶姫命の像が安置されています。絶世の美女と讃えられる女神の姿を模しており、参拝者はこの像の前で安産を祈願します。本殿での正式な祈祷とは別に、境内で日常的に安産や子宝を祈る場所として、多くの参拝者が訪れるパワースポットです。
橘社(たちばなしゃ)

拝殿の左側に鎮座
橘社は、御祭神である木花開耶姫命の家族にまつわる神話と、古来より神聖視されてきた「橘(たちばな)」を象徴とする末社です。
御祭神:木花開耶姫命の父母神
橘社には、主祭神である木花開耶姫命の両親にあたる二柱の神が祀られています。
- 大山祇神(おおやまつみのかみ): 山を司る神であり、木花開耶姫命の父神です。
- 鹿屋野比売神(かやぬひめのかみ): 野を司る神であり、木花開耶姫命の母神です。
山と野の神(父母)が、娘である木花開耶姫命を見守っている家族愛を象徴しています。
「橘」の由来とご利益
社名にもなっている「橘」は、日本古来の野生の柑橘類であり、神話では「非時香菓(ときじのかくのこのみ)」と呼ばれます。
橘は、常緑で冬でも葉が落ちないことから、永遠の生命や不老長寿の象徴とされています。また、父母神が祀られていることから、家庭の円満、延命長寿、そして心身の安らぎを守護するご利益もあるとして信仰されています。
橘社は、安産祈願などで本殿を訪れた参拝者が、家族全体の健康や長寿を願ってあわせてお参りする場所として親しまれています。主祭神を支える「家族の絆」を象徴するスポットです。
厳島神社(いつくしまじんじゃ)

厳神社は、境内の池のほとりに鎮座する朱塗りの社で、広島県の厳島神社と同じ御祭神を祀っています。
市杵嶋姫命を祀っている
御祭神は、天照大御神と素盞嗚尊の誓約(うけい)によって生まれた宗像三女神の一柱である、市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)です。
市杵嶋姫命は絶世の美女とされ、音楽や舞踊などの「芸事の上達」、および「美」を司る神として信仰されています。仏教の弁才天(弁天様)と習合しているため、七福神の一柱としても親しまれています。

厳島神社は湧水の池のほとりに鎮座
芸道上達(音楽、芸能、習い事の上達)、福徳円満(財運や幸福を授ける)、海上・交通安全(水辺の神であることから、旅の安全を守る)といった幅広いご利益を授けてくださると信仰されています。
池は湧き水によって常に清らかな水が湛えられており、神域を浄化する役割を担っています。
祖霊社(それいしゃ)

祖霊社は、子安神社の氏子や崇敬者の先祖、および神社に功績のあった人々の霊を祀る場所です。
特定の神様ではなく、氏子・崇敬者などの先祖の霊(御霊)が合祀されています。神葬祭(神道式の葬儀)を行った家々の人々が、亡くなった後に神として祀られます。
安産祈願やお宮参りを行う本殿や神水殿が「新しい命」の誕生を祝う場所であるのに対し、祖霊社は「過去から続く命の繋がり」を尊重する場所です。子孫の誕生を先祖に報告し、感謝を伝える場としても深く関わっています。
神楽殿(かぐらでん)

神楽殿は、神様に歌舞(かまい)を奏で、人々に伝統芸能を披露するための舞台であり、幾多の災害を乗り越えてきた、境内に現存する最古の木造建築です。
江戸時代には既に建立されていたという記録がありますが、明治30年(1897年)の「八王子大火」により一度焼失しました。
明治42年(1909年)に再建されたもので、築約110年の歴史を持ちます。東日本大震災で破損した箇所の修繕および改修工事が行われ、平成26年(2014年)に現在の姿に整えられました。
正面の扁額(額縁)には、明治30年の大火の際に焼け残り、大切に保存されていた当時の板が再利用されています。
子安神社の御朱印

令和8年5月2日に参拝、拝受いたしました
令和八年五月二日に参拝した際に通常御朱印を頂いてまいりました。
授与所の受付時間は、午前9時 〜 午後3時30分。基本的には書き置きでの授与となりますが、オンラインでの郵送授与にも対応しています。
通常御朱印(紙製)

最も基本的な御朱印で、以下の4種類が用意されています。いずれも初穂料は500円。
子安神社の御朱印
主祭神である木花開耶姫命を祀る子安神社の代表的な御朱印です。
金刀比羅神社の御朱印
境内に鎮座し、大物主命を祀る金刀比羅神社の御朱印です。

子安神社と金刀比羅神社に因んだ和歌を楽しめます
子安神社 俳句御朱印
「湧き出づる 清水も産みの 安らかに」という、安産を象徴する俳句が記されています。
金刀比羅神社 俳句御朱印
「大欅 野にをる如く 紅葉せる」という、境内の風景を詠んだ俳句が記されています。
月限定御朱印(木製・月替わり)

初穂料: 1,000円
紙ではなく「木」の薄板(経木)が使用されており、表面には社号、裏面には月替わりの季節のデザインが施されます。
デザインは、「紫陽花」「藤」「チューリップ」など、季節の花々や生き物が鮮やかに描かれます。木製御朱印は手に取るとほのかに木の香りが漂い、俳句御朱印は境内の情景をより深く感じさせてくれます。
狐祭り御朱印(期間限定)

豪華絢爛さが際立っています
令和八年五月二日に参拝した際に通常御朱印も頂いてまいりました。
初穂料: 1,000円
金刀比羅神社の例祭「狐祭り」に際して授与される、キツネのお面を模した特殊な御朱印です。

金の屏風のような下敷きと切り絵の組み合わせ
デザインは、金屏風のような背景に、きつねの顔、徳川家ゆかりの三つ葉葵の紋や季節の花(菖蒲など)がデザインされた豪華な仕上がりです。
子安神社のお守り

子安神社は「安産」の神様として知られる木花開耶姫命を祀っているため、安産や子宝に関連する授与品が充実しています。
授与所の受付時間は午前9時 〜 午後3時30分。
遠方で参拝が困難な方のために、公式サイトからオンラインでの授与申し込みも受け付けています。
安産・子宝に関するお守り
安産御守(木箱入り)初穂料: 1,000円
母子の健康と無事な出産を祈願した、最も代表的なお守りです。
子宝御守 初穂料: 1,000円
新しい命を授かることを願う方に授与されるお守りです。
岩田帯(いわたおび)初穂料: 2,000円
安定期に入る妊娠5ヶ月目の戌の日に巻く伝統的な腹帯で、安産の祈祷が施されています。
厄除け・開運に関するお守り
厄除御守 初穂料: 800円
人生の節目にあたる厄年の方や、身の回りの災厄を避けたい方のための守護札です。
八方除御守 初穂料: 800円
全ての神気からくる方位の障りを除き、日々の生活を円滑に進めるための助力を授けます。
開運御守 初穂料: 800円
運気を切り開き、物事が良い方向へ進むよう願うお守りです。
健康・安全・学業に関するお守り
身体健全御守 初穂料: 800円
日々の健康と病気にかからない丈夫な体を願うためのお守りです。
交通安全御守(車内用・身につける用)
初穂料: 800円
旅行や日常の運転など、移動の際の安全を守護します。
学業成就御守 初穂料: 800円
試験合格や日々の学習の成果が実を結ぶことを祈願しています。
その他の特殊なお守り
幸福(しあわせ)の鈴 初穂料: 800円
清らかな鈴の音によって邪気を払い、幸福を呼び込むとされるお守りです。
金刀比羅神社 御守 初穂料: 800円
境内の金刀比羅神社の神徳(商売繁盛・開運)を授かるためのお守りです。
子安神社の駐車場
参拝者専用駐車場はありません
子安神社の境内には、一般参拝者専用の無料駐車場は用意されておりません。 お車で来社される際は、以下の点にご注意ください。
安産祈願などのご祈祷を受ける場合であっても、専用駐車場の確保はされていません。
周辺の有料駐車場(コインパーキング)
神社周辺は八王子駅前の市街地であるため、多数の民間有料駐車場が点在しています。
神社の入り口周辺(甲州街道沿いや京王八王子駅方面)に、複数のコインパーキングがあります。公式サイトには、神社と提携している特定の無料・割引駐車場についての記載はありません。
土日祝日や戌の日、七五三などのシーズンは周辺道路および駐車場が非常に混雑するため、時間に余裕を持った移動が推奨されます。
JR八王子駅・京王八王子駅から共に徒歩約1分という非常に利便性の高い立地にあるため、可能な限り電車・バス等の公共交通機関の利用が案内されています。
子安神社へのアクセス
電車でのアクセス
最寄り駅から徒歩圏内にあり、非常にアクセスの良い立地です。
JR中央線「八王子駅」から: 北口より徒歩約4分です。
京王線「京王八王子駅」から: 西口より徒歩約2分です。
自動車でのアクセス
高速道路を利用する場合、最寄りのインターチェンジ(IC)は以下の通りです。
- 中央自動車道: 「八王子IC」から約10分です。
- 圏央道: 「あきる野IC」または「高尾山IC」から約20分〜30分です。
専用駐車場は用意されていないため、周辺のコインパーキングを利用してください。
子安神社の祭典・年間行事
- 歳旦祭(1月1日): 新年を祝い、皇室の弥栄と国の隆昌、氏子崇敬者の安寧を祈願する祭典です。
- 元始祭(1月3日): 年の初めに際し、皇位の無窮を祈る祭典です。
- 成人の日奉告祭(1月成人:の日): 新成人となったことを神前に奉告し、今後の健やかな成長と活躍を祈ります。
- 節分祭(2月3日): 邪気を払い福を呼び込む追儺(ついな)の儀式が行われます。
- 紀元節祭(2月11日): 建国をしのび、国を愛する心を養う祭典です。
- 祈年祭(2月17日): その年の五穀豊穣と諸産業の発展を祈る「としごいのまつり」です。
- 桃の節句(3月3日): 女の子の健やかな成長を祈る節句の行事です。
- 狐祭り(3月第2日曜日): 境内の金刀比羅神社の例祭で、キツネのお面を被った行列などの神事が行われます。
- 端午の節句(5月5日): 男の子の力強い成長を祈る武者人形の飾りなどが供えられる節句です。
- 大祓(6月30日): 半年間の罪や穢れを祓い清め、残り半年の無病息災を祈る「夏越の祓」です。
- 七夕祭(8月7日): 月遅れの七夕に合わせ、短冊に願いを込めて奉納する伝統行事です。
- 例大祭(9月第3、または第4土・日曜日): 子安神社で最も重要な祭典で、神輿の渡御や神楽の奉納、多くの露店で賑わいます。
- 神嘗奉祝祭(10月17日): 伊勢神宮で行われる神嘗祭に合わせ、収穫に感謝を捧げる祭典です。
- 七五三祝祭(11月15日): 3歳・5歳・7歳の子供の成長を祝い、さらなる加護を願う人生儀礼です。
- 新嘗祭(11月23日): 新穀を神に供え、収穫の恵みに感謝を捧げる「にいなめのまつり」です。
- 天長節祭(12月23日): 天皇陛下のご降誕を祝い、長寿を祈る祭典です。
- 大祓・除夜祭(12月31日): 1年の罪穢れを祓う大祓と、無事に過ごせたことを感謝して年を締めくくる祭典です。
基本情報
【住所】東京都八王子市明神町4-10-3
【電話番号】042-642-2551
【参拝時間】午前9時 〜 午後3時30分(受付時間)
【祈祷受付時間】午前9時 〜 午後3時30分
【ご祭神】
・主祭神:木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
・配祀神:天照大御神(あまてらすおおみこと)、素盞嗚尊(すさのおのみこと)、大山咋神(おおやまくいのかみ)、奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)
【末社】
・金刀比羅神社(ことひらじんじゃ)
・厳神社(いつくしまじんじゃ)
・橘社(たちばなしゃ)
・祖霊社(それいしゃ)
・神水殿(かぐらでん)
【ご利益】
安産祈願、子宝・子授け、育児守護、厄除け開運、商売繁盛、交通安全、学業成就、延命長寿・健康、芸道上達、家系守護 など
【公式サイト】https://koyasujinja.or.jp/
記事まとめ
子安神社は、1200年以上の歴史を誇る八王子最古の神社であり、木花開耶姫命を主祭神として安産や子宝を願う人々を温かく迎えてきました。境内には、最古の木造建築である神楽殿や、不老長寿を象徴する橘社、芸事の神を祀る厳神社など、多様な神々が鎮座しています。
特に注目すべきは、全国的にも珍しい木製の限定御朱印や、伝統的な俳句が記された通常御朱印、そして狐祭りに合わせた特殊な形状の授与品です。これらは単なる参拝の証を超え、この神社の豊かな文化と季節の移ろいを感じさせてくれます。
JR・京王線の両駅から徒歩約1分という至便な立地にありながら、一歩足を踏み入れれば、そこには静謐な神域が広がっています。新しい命の誕生を祝い、先祖への感謝を捧げ、日々の平安を祈る場所として、子安神社はこれからも多くの人々の心の拠り所であり続けるでしょう、あなたもぜひ一度は子安神社を参拝してみてください。

