御朱印集めを始めようとしている方、ようこそ、それいけ参拝ゴシュインマンへ!
近年、御朱印集めがブームとなっています。寺社仏閣を巡り、神仏とのご縁を結び、その証としていただく御朱印は、まさに「神仏との出会いの記録」です。そして、その大切な記録を収めるのが「御朱印帳」です。
「でも、御朱印帳ってどうやって選べばいいの?」「どんな種類があるの?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、御朱印帳の選び方から、基本的な使い方、そして御朱印集めをより深く楽しむためのヒントまで、徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたにぴったりの御朱印帳が見つかり、安心して御朱印集めを始められるはずです。
御朱印とは?集め方などを下記の記事で詳しく紹介中です。

御朱印帳とは?その歴史と意味
御朱印帳とは、寺社仏閣でいただく「御朱印」を記帳してもらうための帳面です。元々は、写経を納めた証として受け取る「納経印」が起源とされており、江戸時代には庶民の間にも広まり、現在のような形で親しまれるようになりました。
御朱印は単なるスタンプラリーではありません。寺社に参拝し、神仏に敬意を払い、心を込めてお願いすることで授与されるものです。御朱印帳に記される墨書きや朱印は、その寺社のご本尊や御祭神、ご縁を結んだ日付などが記されており、一つ一つに深い意味が込められています。
御朱印帳の選び方、後悔しないための8つのポイント
多種多様な御朱印帳の中から、自分に合った一冊を見つけるのは意外と難しいものです。ここでは、後悔しない御朱印帳選びのために押さえておきたい7つのポイントをご紹介します。
1. サイズは?持ち運びやすさor見やすさ
御朱印帳のサイズは、主に以下の2種類があります。
- 大判サイズ(約18cm×12cm)
一般的な書籍に近いサイズで、ゆったりと御朱印をいただくことができます。墨書きが大きく書かれたり、デザイン性の高い御朱印にも対応しやすいのが特徴です。自宅でじっくり見返すのに適しています。 - 小判サイズ(約16cm×11cm)
ややコンパクトなサイズで、バッグにも収まりやすく持ち運びに便利です。気軽に持ち歩いて、様々な場所で御朱印をいただきたい方におすすめです。
どちらのサイズも一長一短がありますので、ご自身の御朱印集めのスタイルに合わせて選びましょう。
2. デザイン性は?かわいい・おしゃれ・かっこいいなど
御朱印帳を選ぶ際は、ご自分に愛着が沸く、自分の好みに合うデザインを選ぶことになりますが、かわいい御朱印、おしゃれな御朱印、かっこいい御朱印というテーマに分けて探すと見つかりやすいでしょう。
かわいい御朱印帳は、パステルカラーや明るい色使いで、猫やうさぎなどの動物モチーフ、桜や椿といった花柄が可愛らしくデフォルメされたものが特徴です。有名なキャラクターとのコラボデザインや、ちりめん、金襴布などの手触りの良い素材、金箔押しや刺繍のきらめく加工が施されたものも人気です。
おしゃれな御朱印帳は、和モダンや北欧風などの洗練されたデザインが特徴です。モノトーンやアースカラーといった落ち着いた色使いや、西陣織、木製などの上質な素材感が重視されます。幾何学模様や抽象的な柄、有名デザイナーとのコラボレーションによる限定品など、アート性や特別感を兼ね備えたものも人気です。さらに、カバー付きや大判サイズなど、機能性も重視される傾向にあります。
かっこいい御朱印帳は、龍や鳳凰などの神獣モチーフや、墨絵・水墨画風の力強いデザインが特徴です。家紋や社寺のシンボルをあしらった格式高いもの、黒、紺、深緑などの落ち着いた深い色合いが基調となります。また、木製や漆加工で重厚感を演出したり、和紙の質感を活かしたシンプルなものも人気です。中には、武将や歴史上の人物をモチーフにしたものもあります。
3. 表紙の素材は?耐久性も重要
御朱印帳の表紙には様々な素材が使われています。
- 布製(ちりめん、金襴など)
日本らしい伝統的な柄や美しい織物が特徴で、見た目にも華やかです。耐久性も高く、長く愛用できます。特に金襴は光沢があり高級感があります。 - 和紙製
温かみのある風合いが魅力です。軽量で、持ち運びにも便利です。ただし、水濡れには注意が必要です。 - 木製
素朴な木の温もりが感じられる御朱印帳です。使うほどに味が出てきますが、他の素材に比べて重さがあります。
素材によって見た目や手触り、耐久性が異なりますので、好みや使用頻度を考慮して選びましょう。
4. 製本方法は?使いやすさと保存性を重視
御朱印帳の製本方法も重要なポイントです。
- 蛇腹式(じゃばら式)
最も一般的な御朱印帳の製本方法です。一枚の長い紙を折りたたんで作られており、見開きで御朱印をいただくことができます。全ての御朱印を一度に見渡せるため、後から見返す際に便利です。 - 和綴じ式
昔ながらの製本方法で、ノートのようにページをめくるタイプです。蛇腹式に比べてやや珍しく、レトロな雰囲気を楽しめます。
蛇腹式は、御朱印をいただく際に開く手間が少なく、また見開きで複数の御朱印を比較できる利点があります。
5. 紙質は?墨の乗りと裏写りのしにくさ
御朱印の墨書きが美しく映えるかどうかは、紙質にかかっています。
- 奉書紙(ほうしょし)
御朱印帳に最もよく使われる和紙です。墨の吸水性が高く、にじみにくいのが特徴です。 - 鳥の子紙(とりのこし)
滑らかな手触りで、墨が綺麗に乗ります。やや光沢があり、高級感があります。
裏写りしにくい二重構造の紙や、厚手の紙を選べば、より安心して御朱印をいただけます。購入前に可能であれば、実際に紙の質感を確かめてみることをおすすめします。
6. ページ数は?用途に合わせた枚数選び
御朱印帳のページ数は、20ページから100ページ程度のものまで様々です。
- 初めての1冊なら少なめから
まずは20〜30ページ程度のものから始めてみて、どれくらいのペースで御朱印を集めるか様子を見るのも良いでしょう。 - 長期的に集めるなら多め
特定の巡礼路を回る予定がある方や、全国の寺社を巡りたい方は、多めのページ数の御朱印帳を選ぶと途中で買い替える手間が省けます。
ただし、ページ数が多すぎると重くなり、持ち運びが大変になることもありますので、バランスを考えましょう。
7. デザインは?お気に入りの一冊でモチベーションアップ!
最近では、伝統的な柄だけでなく、可愛らしいデザインやモダンなデザインの御朱印帳も増えています。
- シンプルで落ち着いたデザイン
どんな寺社にも合い、長く飽きずに使えるでしょう。 - 華やかで個性的なデザイン
自分の好みを反映させることで、御朱印集めのモチベーションを上げてくれます。 - キャラクターデザイン
特定のキャラクターが好きなら、そういったデザインを選ぶのも楽しいでしょう。
お気に入りのデザインの御朱印帳を選ぶことで、御朱印集めがより楽しくなります。
8. 価格は?予算に合わせた賢い選択
御朱印帳の価格は、素材やデザイン、製本方法によって様々です。
- 手頃な価格帯(1,000円~2,000円台):入門用として気軽に始められます。
- 中価格帯(2,000円~4,000円台):品質とデザインのバランスが良いものが多いです。
- 高価格帯(4,000円以上):特殊な素材や職人技が光る逸品など、こだわりの詰まったものが多くなります。
まずは予算を決めて、その中で最良の選択をすることをおすすめします。
御朱印帳は、どこで買える?
御朱印帳は様々な場所で購入することができます。
寺社仏閣で購入
参拝した神社の御朱印所や社務所で入手できます。お寺のオリジナル御朱印帳は、その寺社でしか手に入らない特別なものなのでおすすめです。
文房具店・書店で購入
大手文房具店や書店では、様々な種類の御朱印帳が取り扱われています。実際に手に取って選べるのが魅力です。
雑貨店・オンラインショップで購入
個性的なデザインや、特定のテーマに沿った御朱印帳を見つけやすいです。特にオンラインショップは品揃えが豊富で、自宅でじっくり選べます。
専門店で購入
御朱印帳専門のショップもあり、非常に豊富な種類の中から選ぶことができます。
まず気軽に探せるオンラインショップや御朱印を紹介しているウェブサイトや、神社やお寺の公式サイト探してみるといいでしょう。
御朱印帳の使い方は?よくある疑問を解消!
御朱印帳の正しい使い方
どのページから使い始める?
基本的に、御朱印帳の表紙を開いてすぐの、最初のページから使い始めるのが一般的です。
ただし、特に決まりがあるわけではないので、ご自身で「このページから始めたい」という気持ちがあれば、そこから使い始めても問題ありません。
御朱印を貼り方の順番は?
御朱印を御朱印帳に貼る順番については、厳密な決まりはありません。
基本的には、参拝した日付の順に貼っていくのが一般的です。
参拝した日付順に時系列で貼っていくことで、後から見返したときに、いつ、どこを参拝したのかが分かりやすくなります。
なお、御朱印帳は蛇腹式の場合、右開きで表紙をめくった左ページから順番に使っていくのが一般的です。
墨書きが滲んだらどうする?
残念ながら、一度滲んでしまった墨書きを完全に元に戻すことは非常に難しいです。
そのため御朱印を購入する前に滲みにくい紙質の御朱印帳かどうかをチェックする必要があります。
- 無理に触らない
滲んだ部分を触るとかえって悪化させてしまう可能性があるので触れずに待ちましょう。 - 次のページに影響がないか確認
墨が乾けば、次のページには影響ないことが多いですが、もし滲みがひどく隣のページにまで影響しそうな場合は、間に半紙などを挟んでおくことをお勧めします。多くの神社やお寺では、書き終えてから半紙を挟んでくれますが、挟んでくれたかを確認しましょう。
終わった御朱印帳はどうする?
御朱印帳は、あなたの参拝の記録であり、ご縁の詰まった大切なものです。
- 大切に保管する
直射日光や湿気を避け、専用の袋や桐箱などに入れて大切に保管しましょう。 - 見返す・思い出を振り返る
旅の思い出として、また、心の拠り所として、時々見返してみるのも良いでしょう。 - 新しい御朱印帳を用意する
次の御朱印集めの旅のために、新しい御朱印帳を用意しましょう。
御朱印帳を楽しみながら使う
- 御朱印帳袋やカバーで彩る
お気に入りの御朱印帳袋や透明なカバーで御朱印帳を保護し、個性を出すのも楽しいでしょう。 - 御朱印帳を大切に育てる
御朱印帳は、御朱印が増えるごとに重みが増し、旅の思い出が詰まった一冊になります。その変化を楽しむのも醍醐味です。
御朱印帳の使い方のQ&A
- Q1. 寺社用と神社用で御朱印帳を分けるべきですか?
A. 厳密なルールはありませんが、神道と仏教の神様・仏様を一緒にすることは避ける方もいらっしゃいます。気になるようでしたら、分けて使用することをおすすめします。最近では、最初から神社用・寺院用と分けている御朱印帳も販売されています。 - Q2. 御朱印帳を忘れてしまいました。どうすればいいですか?
A. 多くの寺社では、書き置きの御朱印を用意しています。紙でいただいた御朱印は、後でご自身で御朱印帳に糊付けしましょう。 - Q3. 御朱印帳がいっぱいになったらどうすればいいですか?
A. 新しい御朱印帳を購入して、続きから集めましょう。いっぱいになった御朱印帳は、大切な思い出として保管してください。仏壇や神棚に納める方もいらっしゃいます。 - Q4. 御朱印は必ずいただけますか?
A. 寺社によっては、行事や法要、無人の時間帯などにより、御朱印をいただけない場合があります。事前に公式ホームページなどで確認するか、現地で確認してみましょう。
御朱印をいただくマナー
御朱印帳を手に入れたら、いよいよ御朱印集めを始めましょう!ここでは、御朱印をいただく際の基本的なマナーをご紹介します。
- 参拝を済ませる
御朱印は、基本的に参拝を済ませてからいただくものです。まずは本堂や社殿で神仏に手を合わせ、感謝の気持ちを伝えましょう。 - 御朱印所で声をかける
寺社には「御朱印所」や「納経所」と呼ばれる場所があります。そこで「御朱印をお願いします」と声をかけ、御朱印帳を渡しましょう。 - 初めてのページを伝える
御朱印帳の最初のページに書いてもらう場合は、「最初のページにお願いします」と伝えるとスムーズです。もし途中のページから書いてもらいたい場合は、書いていただきたいページを開いてから渡しましょう。 - 墨書き・朱印を待つ間
御朱印は、手書きの御朱印を頂く際は、書き手の方が集中できるよう、静かに待ちましょう。その間に御朱印料(初穂料、納経料)をすぐに納められるように用意しましょう。 - お気持ちを納める
御朱印をいただいたら、御朱印料(初穂料、納経料)を納めます。一般的には500円程度が多いですが、寺社によって異なりますので、事前に確認するか、お釣りが出ないよう小銭を用意しておくとスマートです。 - 感謝を伝える
御朱印帳を受け取る際には、「ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えましょう。
御朱印帳を忘れずに参拝しましょう、神社仏閣によっては手書きの御朱印しかない場合があります。
御朱印帳を忘れてしまうと、せっかく寺社まで行ったのに、御朱印帳を忘れてしまうと御朱印はいただけません。出発前に持ったことを必ず確認しましょう。
「書置き」になることがあります。その場合は、後でご自身で御朱印帳に糊付けしましょう。
まとめ:あなただけの御朱印帳と共に、心豊かな旅を
御朱印帳は、単なるメモ帳ではありません。神仏とのご縁を結び、その軌跡を記す、あなただけの特別な宝物です。この記事でご紹介した選び方やマナーを参考に、あなたにぴったりの御朱印帳を見つけて、心豊かな御朱印集めの旅を始めてみませんか。
御朱印帳と共に、日本の美しい文化や歴史に触れ、新たな発見と感動に満ちた日々を送ってください。