【芝大神宮】見どころ・お守り・御朱印・アクセス等を紹介

芝大神宮 東京十社めぐり
芝大神宮

芝大神宮(しばだいじんぐう)は、東京都港区芝大門に位置する神社です。
元准勅祭神社(もとじゅんちょくさい)東京十社の一つに数えられています。

2005年に御鎮座一千年を迎えた古社であり、伊勢神宮の御祭神である「天照大御神(内宮)」と「豊受大神(外宮)」の二柱が主祭神として祀られています。

関東のお伊勢様と呼ばれており、地元の氏子だけでなく、東京や関東地方の人々から親しまれている神社です。

この記事では、芝大神宮の歴史・見どころ・ご利益などを画像を交えながら紹介いたします。

芝大神宮も含む「東京十社めぐり」についても紹介中です。

東京十社めぐり|東京の格式高き神社をめぐる旅へ
元准勅祭社である十社をめぐる「東京十社めぐり」を紹介しています。根津神社、神田明神、亀戸天神社、富岡八幡宮、芝大神宮、品川神社、赤坂氷川神社、日枝神社、白山神社、王子神社といった格式が高い神社への巡拝を誘います。

芝大神宮の由緒・歴史など

芝大神宮は、平安時代の寛弘二年(1005年)に創建されました。
主祭神は天照皇大神と豊受大神で、伊勢神宮の御祭神を祀っています。
長い歴史を持つこの神社は、地域の信仰の中心として親しまれています。

社伝によると、西暦1005年に伊勢神宮の内宮・外宮の神霊がこの地に示現して、東国の反乱を鎮めたのちここに鎮座するので社を築くようにと村人に命じて建立された社が芝大神宮の始まりとされています。
古くは芝神明宮・飯倉神明宮と呼ばれていましたが、明治五年に正式に「芝大神宮」と改称されました。

伊勢神宮の分祀は各地にありますが、芝大神宮のように内宮・外宮の両宮の神霊を祀るのは非常に珍しく、源頼朝や徳川家康など武士の崇敬を受けました。

江戸時代になると増上寺の移転により鎮座地を南に移動することになりましたが、両社を目当てに参詣者で賑わいました。また、芝が江戸の境界に位置していたため、旅に出る者も江戸に着いた者も芝大神宮を詣でました。

関東のお伊勢様として人気が高い芝大神宮

江戸時代には「お陰参り」として伊勢神宮への参拝が流行しましたが、関東などの東国の人たちにとって伊勢神宮は遠いため関東の伊勢神宮(お伊勢様)として芝神明宮(現在の芝大神宮)への参拝が増加しました。その結果、境内周辺には料理屋や見世物小屋が立ち並んで栄えていました。現在も関東のお伊勢様として多くの参拝者が訪れています。

源頼朝公、徳川家康などの武将が崇敬した古社

源頼朝は芝神明宮を厚く崇敬し、1185年と1193年の2度にわたって自ら社参して1300余貫の神領を寄進しました。その後、芝大神宮は東国武家の信仰を集めるようになりました。

南北朝期には足利直義、戦国時代には太田道灌が信仰し、徳川家康は関ヶ原の戦いや大坂の陣の戦勝祈願を芝大神宮で行ったと言われています。また、家康は江戸入府の際に社参し、武蔵国日比谷郷に社領15石を寄進したとことでも知られています。

御祭神

芝大神宮は、伊勢神宮の御祭神である天照大御神(内宮)と豊受大神(外宮)の両神を主祭神として祀っています。
鎌倉幕府を開いた源頼朝、江戸幕府を開いた徳川家康は芝神明を篤く信仰し、社殿の造営や修復に貢献したことから配祀神(はいししん)として祀られています。

  • 御祭神:天照大御神(内宮)
  • 御祭神:豊受大神(外宮)
  • 配祀神:源頼朝
  • 配祀神:徳川家康

配祀神には、御祭神と縁故が深い神、配偶のお后神、御子神、随神などが祀られます。

末社が合祀されている

かつては境内に複数の末社が置かれ、他の神々も祀られていました。

明治9年(1876年)1月9日の火災により消失するまで境内社として多くの末社が鎮座していました。
翌年に本殿・拝殿は再建されましたが、末社は再建されず、以来、末社の主祭神は本殿に合祀されています。

以下は本殿に合祀されている神々です。

  • 住吉神社(住𠮷三神)
  • 春日神社(天児屋根命)
  • 熊野神社(伊邪那美命)
  • 須賀神社(須佐之男命)
  • 事代神社(事代主命)
  • 氷川神社(健速須佐之男命)
  • 八幡神社(応神天皇)
  • 稲倉魂命(宇迦之御魂神)など

ご利益(御神徳)

天照大御神と豊受大御神は異なる役割を担う神々であり、それぞれに異なるご利益があります。
特に金運向上と良縁成就で強いご利益があることで知られています。

<天照大御神>

  • 家内安全
  • 無病息災
  • 国家安泰
  • 開運招福
  • 厄除け

<豊受大御神>

  • 商売繁盛
  • 金運向上
  • 縁結び
  • 良縁成就

芝大神宮は、江戸時代に初めて富くじ(宝くじ)が生まれた発祥の地であり、後述する「貯金塚」と合わせて金運・財運上昇のご利益があるとされています。

また、芝大神宮独自の「千木箱」は縁結びにご利益がある縁起物として女性に人気があります。

芝大神宮の見どころ

芝大神宮の拝殿

芝大神宮 拝殿

芝大神宮の拝殿正面

芝大神宮の拝殿の構造は「神明造り(しんめいづくり)」です。
芝大神宮も含めて天照大御神を祀る神社の多くは神明造りが採られています。
屋根と平行に出入り口がある「平入り」であり、屋根は直線で反りがない典型的な神明造りとなっています。

芝大神宮 拝殿の内部

芝大神宮 拝殿の内部

拝殿の奥には鏡が置かれており、八百万の神の頂点に立ち太陽神でもある天照大御神に手を合わせて感謝するためのものです。

芝大神宮 拝殿内部 鏡

拝殿奥の光輝く鏡に自分の姿が映る

芝大神宮の拝殿の御賽銭箱の前に立つと、奥の鏡に自分の姿が映っているのがわかります。
鏡に映る自分を見つめ直しつつ日々を過ごしなさいという天照大御神の教えを示しているといわれています。ですので、私は毎回、鏡に映っている自分の姿をしっかり見つめてから祈願を込めています。

芝大神宮 横から

芝大神宮 左側から見た拝殿と美しい松の木

拝殿の左側には手入れが行き届いている美しい松の木が立っています。

芝大神宮の本殿

芝大神宮 本殿

芝大神宮 境内の外から見た本殿

本殿は、拝殿と幣殿の奥にあるため、上の画像のように境内の外からでないとはっきりと見ることができません、参拝前か参拝後に裏側からその姿を拝みましょう。

本殿も神明造りであり、直線的な切妻屋根となっています。
全体の建築様式は、下の画像のとおり、拝殿と本殿を「石の間(相の間)」と呼ばれる幣殿で繋いだ「権現造り」です。

芝大神宮 権現造り

右手前が拝殿、中央の屋根が低い幣殿、左奥が本殿

狛犬(こまいぬ)と「め組」

鳥居から階段を登り切った左右に狛犬が座っています。
右側の狛犬は「阿形獅子(あぎょう)」、左側が「吽形狛犬(うんぎょう)」です。

「あ」と「うん」は「阿吽の呼吸」を意味し、阿形と吽形が力を合わせて邪気を祓い神様を守護することと、人と人が協力し合うことを願う意味があるといわれています。

芝大神宮 狛犬

芝大神宮の阿形の狛犬(右側)

一般的には阿形が口を開き吽形が口を閉じているのが普通ですが、芝大神宮の吽形の狛犬は、下の画像のとおり大きく口を開いているのが特徴です。

芝大神宮 狛犬

芝大神宮の吽形の狛犬(左側)

狛犬の台座に「め組」を刻印しているのは、江戸時代の火消し役の「め組」に肖って(あやかって)芝大神宮を火災から守るためです。

また、芝大神宮は歌舞伎でも有名な「め組の喧嘩」の舞台となった場所です。
「め組の喧嘩」は1805年に実際に起きた事件で、芝大神宮の境内において江戸時代の町の火消し「め組」と江戸相撲の力士たちが衝突した乱闘事件として知られています。

「貯金塚」(財運向上)

鳥居の右側にある「貯金塚」は、定期預金を考案した貯金王の「牧野元次郎」を称えた塚であり、手を合わせてお願いすることで金運アップのエネルギーを授かることができるとされています。

牧野源次郎は1900年に国民の暮らしの向上と安定を願って不動貯金銀行(後の協和銀行・りそな銀行)を東京市芝区(当時)に設立しました。芝大神宮は、牧野のその高い志(こころざし)を称えてこの貯金塚を建てたといわれています。

なお、不動貯金銀行は貯金塚から約100メートルしか離れていない現在のりそな銀行芝支店の住所に所在していたため、不動貯金銀行は芝大神宮とかなりの係わりがあったと考えられます。

芝大神宮 貯金塚

芝大神宮の貯金塚

芝大神宮 貯金王 牧野元次郎

倉は焼けても貯金は焼けぬ

貯金と災厄(昭和丗二年正月不動会建立)
災厄は忘れた頃來るという 関東の大震災も亦然り 當時の惨状は言語に絶し東京は焼野原と化し政府は直ちに支拂猶豫令を布いた 然るに其中にあってひとり預金の全額拂戻しを断行し大東京の復興に多大の貢献をした銀行がある 其名を不動貯金銀行という 即ち牧野元次郎翁が頭取であった 其不動貯金銀行本店の當時の焼跡から出た欄稈破片二個は(関東大震災記念石天沼雄吉寄贈)之である 倉は焼けても貯金は焼けぬ

生姜塚(無病息災)

生姜塚は、江戸時代に創建されたとされています。
創建当時の周辺には生姜畑が広がっており、生姜を神前に供える習慣がありました。

昔から生姜には体の免疫力に効果があと信じられていたことから、生姜の豊穣と健康を願うために建てられたとされています。毎年9月中旬に開催される例祭では昔からの風習で神前に生姜が供えられます。

芝大神宮の生姜塚

生姜塚

社務所では授与品として生姜湯と生姜飴を頂くことができます。

芝大神宮 生姜飴

生姜湯と生姜飴

力石(ちからいし、金杉藤吉)

芝大神宮の力石は力比べや神事の際に使用された石で、健康と体力増強、精神力の向上にご利益があるとされています。

「五十貫余(約180キロ)」の切付とともに「川口町 金杉藤吉」の名前が彫られています。
金杉藤吉は明治時代に活躍した有名な力士のひとり、芝金杉川口町の「山口藤吉」、通称「金杉の藤吉」のことです。芝大神宮で力持ちの興行が行われた時、金杉の藤吉が片手でこの力石を持ち上げたと伝えられています。

芝大神宮の力石

芝大神宮の力石

芝大神宮のお祭り・イベント

  • だらだら祭り:
    例年9月11日~9月21日(上記のだらだら祭りを参照)
  • 例大祭:
    例年9月16日(上記のだらだら祭りを参照)
  • 貯金祭:
    例年10月17日に貯金・貯蓄の加護祈請(きせい)のために貯金塚を参拝します。
  • 神嘗祭:
    例年9月19日に伊勢神宮の大神様への田植えした稲の新穀をお供えし五穀豊穣を祈ります。

だらだら祭り(太良太良まつり)

芝大神宮のお祭りで有名なのが「だらだら祭り」です。

例年9月11日~9月21日まで11日間も続くお祭りです。
日本一長期間のお祭りであると言われており、だらだらと長く続くので「だらだら祭り」と呼ばれています。

社伝によると、江戸時代の慶長年間(1596年~1615年)に伊勢参りが大流行し、多くの江戸っ子たちが伊勢神宮参りするようになりましたが、そのためのには多くの旅費を要しました。
そこで、代替手段として伊勢神宮の神を祀る芝神明(現在の芝大神宮)への参詣が盛んになりました。
芝神明としては極力多くの参詣者を受け入れるために、少しずつ祭礼期間を延ばしていき11日の長期間となったようです。

祭礼期間中は「敬老祭」「氏子各町神輿連合会渡御(とぎょ)」「例祭」が開催され、多くの出店や屋台などで賑わいます。

動画の出典:芝大神宮公式チャンネル

芝大神宮の社務所

芝大神宮の社務所

芝大神宮の社務所

拝殿に向かって右側に社務所が置かれています。
御朱印帳、御朱印、強運お守り、縁結び守り、結婚成就守り、商い守り、病気平癒守り、などの各種お守り、千木箱、千木箱おまもり(土鈴)、招き猫など授与品の種類は40種類くらいあります。授与には各種の初穂料をお支払いくだい。

芝大神宮のお守り・御朱印

「強運」お守り、令和7年元日 授与再開について

欲しい欲しいと思っていた「強運お守り」、本日1月9日に拝受いしました。無くなり次第、授与停止となります、まだの方はお早めに!

芝大神宮 強運お守り

頒布が一時休止していた「強運」お守りでしたが、令和7年1月1日から頒布が再開しております(花文字強運干支色紙も同様に頒布再開)。
数量に限りがあり、無くなり次第終了となります、今回も1~2週間以内に授与が休止となる可能性があります。御入手したい方はお早めに参拝されることをおすすめします。

強運 お守り

芝大神宮の公式サイトから引用

御朱印(書置き御朱印)/令和7年1月

芝大神宮 御朱印 2025年1月

2025年仕事始めの1月6日に参拝してから拝受いたしました(初穂料500円)。

健康御守

健康御守を拝受いたしました、初穂料は500円でした。

芝大神宮 健康御守

健康御守

御朱印(書置き御朱印)/令和6年11月

芝大神宮の御朱印、しょうが飴としおり

御朱印、生姜飴としおり

初穂料500円を納めて書置き御朱印を拝受いたしました。無料で生姜飴としおりも付いてきました。

芝大神宮の基本情報

【社名】芝大神宮(しばだいじんぐう)
【住所】東京都港区芝大門1-12-7
【電話番号】03-3431-4802
【ご祭神】
・ご祭神:天照大御神(内宮)
・ご祭神:豊受大神(外宮)
・配祀神:源頼朝
・配祀神:徳川家康
他の多くの末社を合祀している
【ご利益】・家内安全
・無病息災
・国家安泰
・開運招福
・厄除け
・商売繁盛
・金運向上
・縁結び
・良縁成就
【公式サイト】https://www.shibadaijingu.com/

アクセス・最寄り駅

最寄駅からのルート

JR山手線・京浜東北線「浜松町駅」北口 徒歩5分
都営地下鉄浅草線・大江戸線「大門」A6出口 徒歩2分
都営地下鉄三田線「御成門」 A2出口 徒歩6分

【浜松町駅から徒歩】

【大門駅から徒歩】

【御成門から徒歩】

【車で行かれる場合】

首都高速都心環状線 芝公園ランプ出口より約5分
芝公園ランプ出口→芝公園グランド前(交差点)を左折して日比谷通りへ→増上寺前(交差点)を右折→増上寺大門をくぐり抜ける→りそな銀行 芝支店(セブンイレブン併設)をすぐ左折→100m先を左折→50m直進で到着

芝大神宮 駐車場

芝大神宮の駐車場

駐車場

芝大神宮には無料駐車場(約20台分)があります。
鳥居の左側と右側の手前にあります。
駐車場にチェーンが張られている時は利用できませんので周辺の有料駐車場を利用しましょう。

周辺駐車場

芝大神宮に最も近い駐車場は以下の3か所です。

タイムズ芝大門1丁目(収容台数10台、徒歩2分)
タイムズ芝公園2丁目第4(収容台数2台、徒歩2分)
KF-Park 芝大門(収容台数5台、徒歩3分)

その他にも複数の駐車場があります、以下のマップリンクから確認できます。
周辺駐車場のGoogleマップ

芝大神宮  周辺観光スポット

芝大神宮の付近には以下の見どころ観光スポットが数多くあります。

周辺グルメ

芝大神宮と関係が深い「更科 布屋」

芝大門 更科 布屋

芝大門 更科 布屋

芝大神宮から徒歩2分のところにある「更科布屋」は、創業 寛政3年(1791年)、約230年の歴史がある老舗そば店です。

芝大門 更科布屋

更科 布屋は、芝大神宮の祭事や地域のイベントなどに積極的に参加し、周辺地域の一員として貢献してきました。

芝大神宮と深い関係を持ってきたことを端的に示しているのが、芝大神宮の鳥居の右側にある御神燈です。御神燈の柱には「芝大門 更科 布屋」という文字が書かれており、布屋が芝大神宮に御神燈を寄贈したものです。

燈

更科布屋が寄贈した御神燈

芝大神宮に参拝する際は、長い歴史の中で芝大神宮と係わってきた「更科 布屋」のおいしいお蕎麦もぜひ堪能してみましょう。

以下もとても参考となる優れた記事です。

お客様の信頼が老舗を作る。芝大門の歴史をつなぐ「更科布屋」|Hamamatsucho Life Magazine
浜松町Life Magazine、第5回は、更科布屋店主の金子栄一さん。芝大門地域で生まれ育ち、「布屋萬吉」を襲名され7代目として店舗を切り盛りされる金子さんに、街の歴史や魅力について伺いました。 ランドマークを中心に賑わう街「芝大門」 ―...

芝大神宮 紹介まとめ

芝大神宮は鎮座一千年を超える天照大御神と豊受大神を祀る関東のお伊勢様として人気がある古社のひとつです。

源頼朝や徳川家康が崇敬した神社として歴史ファンからも人気があり、狛犬、貯金塚、生姜塚や力石などの見どころと様々な逸話は訪れる参詣者を魅了し続けています。

周辺には数々の観光スポットも点在しており、ぜひ一度芝大神宮を訪れて、その魅力をご自身の目で確かめてみてください。

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