【靖国神社】ご利益・桜・御朱印・お守り・アクセス・駐車場など

靖国神社 本殿 東京都の神社
靖国神社の拝殿

靖国神社(やすくにじんじゃ)は、東京都千代田区九段北に鎮座する神社です。

日本の平和と安全を守るために尊い命を捧げた方々を祀る神社です。美しい自然に囲まれた境内には、歴史を感じさせる建造物や展示スポットが数多く存在します。

この記事では、靖国神社の創建の歴史的背景、その神様(御霊・英霊)、そして境内の見どころを紹介し、その魅力を余すことなくお伝えします。

靖国神社の由緒・歴史など

靖國神社は、明治2年(1869年)6月29日に明治天皇の思し召しにより「東京招魂社」という社名で、国家のために命を捧げた人々の霊を慰めるために創建された神社です。

明治7年(1874年)1月27日に、明治天皇が初めて招魂社を訪れ、「我國の為をつくせる人々の名もむさし野にとむる玉かき」と詠まれた御製からも、国家のために尊い命を捧げた御霊を慰め、その功績を後世に伝えることを目的として創建された神社であることがわかります。

創建当時、日本は明治維新という歴史的な変革の真っ只中にありました。江戸幕府のもとで約250年間続いた鎖国政策が終わり、アメリカや西欧諸国からの開国要求が高まる中、国内は開国派と鎖国派の対立によって混乱を極めていました。
最終的に、江戸幕府は政権を天皇に返上し、近代国家の形成に向けて新たな一歩を踏み出すこととなりました。

しかし、鎖国から開国への大変革は避けられない戦争(戊辰戦争)を引き起こし、多くの尊い命が失われる結果となりました。
明治天皇は、国家のために尽力した人々の名を後世に残し、その霊を慰めるために、東京九段に「東京招魂社」を創建。東京招魂社が後の靖國神社の前身となり、明治12年(1879年)6月4日には社号が「靖國神社」と改められました。

大村益次郎が創建を主導した

大村益次郎は、明治天皇の思し召しを受けて靖国神社の創建を主導しました。

戊辰戦争後の天皇と明治新政府は、国家のために命を捧げた戦没者を英霊として慰霊し、その功績を称える必要性を強く認識していました。
明治天皇は、これらの戦没者の霊を慰め、国家の安泰を祈るための施設を創建したいという思し召しを持たれていました。

大村益次郎は、当時の軍務官副知事であり、近代的な軍制の確立に尽力した人物で、戊辰戦争において、大村は優れた軍事戦略家として活躍。戊辰戦争では、長州藩の軍隊を率いて各地を転戦し、薩摩藩・長州藩・土佐藩を中心とする新政府軍(官軍)の勝利に大きく貢献しました。

しかし、大村益次郎も戊辰戦争後、命を落とした官軍の戦没者たちを英霊として慰霊し、彼らの犠牲を国家として顕彰する必要性を強く感じ、国家のために命を捧げた人々を国民全体で追悼する施設を作ることで、国民の愛国心を高め、国家の結束を強めようと考えていました。

大村益次郎は、ただ単に明治天皇の思し召しを受けて靖国神社の創建を主導したのではなく、大村益次郎自身も明治天皇と同じ思いを抱いていたことから、明治天皇の思し召しに共感した大村益次郎の実行力が靖国神社を創建へ導いたといえるでしょう(これは個人的見解です)。

靖国神社の英霊・御霊

靖国神社に祀られている「英霊」とは、国家のために尊い命を捧げた人々のことです。

靖国神社には、幕末の動乱から太平洋戦争に至るまでの戦没者246万6千余柱が祀られています。

これらの祭神は、身分や性別に関係なく、国家のために尊い命を捧げた人々です。
具体的には、以下のような人々が祀られています。

  • 戊辰戦争の戦没者
  • 西南戦争の戦没者
  • 日清戦争、日露戦争の戦没者
  • 第一次世界大戦の戦没者
  • 満州事変、日中戦争、太平洋戦争の戦没者
  • その他、国家のために殉難した人々

靖国神社では、祭神を「英霊(えいれい)」もしくは「御霊(みたま)」と呼び、尊崇の念を込めています。
靖国神社は、英霊・御霊を、国家のために尊い命を捧げた英雄として顕彰しています。

靖国神社の英霊一覧

靖国神社に祀られている英霊の一覧を調べてみましたが、一般公開されていないようです。
当サイトが調べてわかった英霊500人分を以下に掲載いたします。

幕末維新期の英霊(約100名)

坂本龍馬、高杉晋作、木戸孝允、西郷隆盛、大久保利通、吉田松陰、橋本左内、頼三樹三郎、梅田雲浜、吉田稔麿、伊藤博文、山県有朋、大村益次郎、勝海舟、佐久間象山、横井小楠、中岡慎太郎、武市瑞山、高橋譲、月形洗蔵、桂小五郎、河井継之助、近藤勇、土方歳三、沖田総司、斎藤一、榎本武揚、大鳥圭介、竹中半兵衛、黒田官兵衛、後藤象二郎、岩崎弥太郎、大隈重信、福澤諭吉、小松帯刀、伊東玄朴、緒方洪庵、高野長英、杉田玄白、前島密、新島襄、津田梅子、川路利良、中江兆民、内村鑑三、新渡戸稲造、南洲翁、児玉源太郎、樺山資紀、井上馨、松永正敏、大谷喜久蔵、斎藤実、奈良原繁、陸奥宗光、寺島宗則、種田虎一、田中光顕、鳥尾小弥太、福島安正、井口省吾、奥村五百子、大山捨松、川村純義、東伏見嘉彰、有栖川宮熾仁親王、北白川宮能久親王、小松宮彰仁親王、竹内綱、江藤新平、大木喬任、大木高任、大鳥圭介、大隈重信、奥平昌邁、海江田信義、河野敏鎌、樺山資紀、北島秀恭、黒田清隆、後藤象二郎、品川弥二郎、篠原国幹、渋沢栄一、副島種臣、松平春嶽、松本良順、三島通庸、前原一誠、山尾庸三、吉井友実

西南戦争の英霊(約20名)

桐野利秋、篠原国幹、村田新八、桂久武、別府晋介、辺見十郎太、斎藤求三郎、池上四郎、植木林太郎、井上敬之助、大迫尚敏、河野主一郎、高島鞆之助、谷干城、鳥尾小弥太、野津道貫、淵辺群平、三浦梧楼、安田敬定

日清・日露戦争の英霊(約50名)

乃木希典、東郷平八郎、秋山好古、広瀬武夫、橘周太、大山巌、川上操六、儿玉源太郎、立見鑑三郎、上村彦之丞、伊地知幸介、伊東祐亨、上村彦之丞、大島健一、大島義昌、奥保鞏、加藤友三郎、川村景明、神尾光臣、児玉源太郎、小村寿太郎、斎藤実、柴五郎、島村速雄、志摩清直、新渡戸稲造、杉村濬、高島鞆之助、谷干城、寺内正毅、鳥尾小弥太、内村鑑三、内田康哉、宇都宮太郎、上原勇作、大井成元、大隈重信、大迫尚敏、大迫尚道、大谷喜久蔵、大谷光明、大谷句仏、奥保鞏、奥村五百子、樺山資紀、川村景明、川村純義、神尾光臣、小村寿太郎、斎藤実

第一次世界大戦の英霊(約20名)

加藤友三郎、上原勇作、神尾光臣、明石元二郎、斎藤実、秋山真之、有馬良橘、井上幾太郎、植松練磨、大角岑生、大谷喜久蔵、加藤寛治、川村竹治、財部彪、竹下勇、谷口尚真、鳥巣幸次郎、中郷竹彦、野村吉三郎、山屋他人

満州事変・日中戦争の英霊(約100名)

板垣征四郎、石原莞爾、寺内寿一、阿部信行、山本五十六、南雲忠一、山下奉文、栗林忠道、大西瀧治郎、樋口季一郎、陸奥廣吉、荒木貞夫、小磯国昭、嶋田繁太郎、杉山元、阿南惟幾、井上成美、宇垣纏、及川古志郎、大川周明、小沢治三郎、賀屋興宣、木戸幸一、木村兵太郎、小林躋造、汐見俊三郎、白鳥敏夫、清水光美、鈴木貞一、醍醐忠重、土肥原賢二、東条英機、富岡定俊、豊田副武、内田孝行、梅津美治郎、畑俊六、平沼騏一郎、広田弘毅、福留繁、古賀峯一、源田実、下村定、松井石根、松岡洋右、三好達治、武藤章、村田勉、中島正武、中澤佑、永野修身、岡敬純、岡村寧次、大角岑生、大谷尊由、大谷光明、大谷句仏、大西瀧治郎、大野広一郎、大湊成子、岡村寧次、奥村今吾、小倉正恒、賀屋興宣、加藤泊治郎、川口静夫、河辺虎四郎、岸信介、木戸幸一、木村兵太郎、小磯国昭、小林躋造、近衛文麿、児玉誉士夫、後藤文夫、小松輝久、小柳冨次、斎藤良衛、坂西一良、佐藤賢了、嶋田繁太郎、清水光美、下村定、白鳥敏夫、杉山元、鈴木貞一、高木惣吉、高須四郎、高橋三吉、竹田宮恒徳王、田中新一、寺内寿一、土肥原賢二、東条英機、豊田副武、富岡定俊、内田孝行、内田信也、梅津美治郎、畑俊六、服部卓四郎、平沼騏一郎、広田弘毅、福留繁、藤田尚徳、古賀峯一、細川護貞、堀丈夫、本庄繁、松井石根、松岡洋右、松平恒雄、松平頼寿、松本重治、松村知勝、三好達治、武藤章、村田勉、村田省蔵、目賀均平、森近運平、柳川平助、山口多聞、山下奉文、山梨勝之進、山本五十六、吉田善吾、米内光政、若槻禮次郎

太平洋戦争の英霊(約100名)

上記満州事変・日中戦争の英霊を含む、東条英機、松井石根、土肥原賢二、広田弘毅、板垣征四郎、木村兵太郎、平沼騏一郎、畑俊六、武藤章、永野修身、梅津美治郎、阿南惟幾、豊田副武、及川古志郎、宇垣纏、福留繁、大角岑生、古賀峯一、山口多聞、井上成美、源田実、中澤佑、佐藤賢了、冨永恭次、下村定、鈴木貞一、岡敬純、賀屋興宣、木戸幸一、小林躋造、汐見俊三郎、白鳥敏夫、清水光美、寺島健、徳川好敏、富岡定俊、内田孝行、堀丈夫、牧野貞直、三好達治、村田勉、中島正武、岡村寧次、醍醐忠重、俵国一、秋丸次朗、有末精三、有地惟一、飯村穣、井上成美、井本熊男、岩越恒一、上村利道、内田信也、大川内伝七、大熊譲、大西瀧治郎、大野広一郎、大湊成子、岡敬純、岡村寧次、小倉正恒、賀屋興宣、加藤泊治郎、川口静夫、河辺虎四郎、岸信介、木戸幸一、木村兵太郎、小磯国昭、小林躋造、近衛文麿、児玉誉士夫、後藤文夫、小松輝久、小柳冨

靖国神社のご利益

靖国神社は、日本の平和と安全のために尊い命を捧げた人々を祀る神社であり、そのご利益は多岐にわたりますが、主なご利益は以下のとおりです。

【国家安泰・平和祈願】
靖国神社は、国家のために殉じた人々を祀る神社であるため、国家の安泰や世界の平和を祈願する場として多くの人が訪れます。

【家内安全・家業繁栄】
靖国神社には、戦没者だけでなく、その家族や関係者も祀られています。そのため、家内安全や家業繁栄を祈願する人も多くいます。

【合格祈願・学業成就】
靖国神社は、直接的に学問の神様を祀っているわけではありません。しかし、靖国神社には、学問に秀でた人物や、教育に貢献した人物も祀られています。
これらの人物の霊力によって、学業成就のご利益があると信じられています。

【厄除け・病気平癒】
靖国神社には、国家のために尊い命を捧げた多くの英霊が祀られています。
これらの英霊は、それぞれの分野で努力し、功績を残した人々であり、その霊力によって厄災を祓い、病気を癒す力があると信じられています。
特に、戦場で命を落とした英霊たちは、病気や怪我と闘ってきた経験から、病気平癒にご利益があるとされています。

靖国神社は、静かで厳かな雰囲気に包まれており、参拝することで心が落ち着き、心を癒してくれる場所であり、心身の安定が免疫力を高め、病気の回復に効果があると考えられます。

また、靖国神社は、多くの人々が平和を祈る場所であり、その祈りの力が集まることで、厄除けや病気平癒の効果が高まるとも考えられています。

靖国神社は、英霊を慰霊し、その功績に感謝する場所です。
参拝者は、英霊への感謝の気持ちを捧げ、平和を願い、自らも平和への貢献する気持ちをもちながら参拝しましょう。

靖国神社の御朱印

靖国神社の御朱印は、令和七年(2025年)二月二十二日現在、御朱印帳への朱印墨書き御朱印(直書き御朱印)と書置き御朱印があります。

各初穂料は以下のとおり。

  • 朱印墨書き:500円
  • 通常の書置き御朱印:500円
  • 大東亜戦争終戦八十年記念御朱印:1000円

今回は御朱印帳への朱印墨書き(左)と大東亜戦争終戦八十年記念御朱印(右)を拝受いたしました。

靖国神社 御朱印

左は直書き御朱印、右が戦後八十年記念の書置き御朱印

靖国神社のお守りなど

靖国神社のお守り

靖国神社のお守り

靖国神社では、多種多様なお守りが授与されており、主な種類としては、以下のようなものがあります。

  • 御守(金・銀)
    身体健全や家内安全など、幅広いご利益を願うお守りです。
  • 御守(大・小)
    一般的なお守りで、身につけることで神様の加護を願います。
  • やすくに守
    靖国神社独自の御守で、御祭神のご加護を願います。
  • 交通安全守(甲・乙)
    交通安全を祈願するお守りで、交通事故や交通に関する災いから身を守るとされています。
  • 交通安全ステッカー(マグネット)
    車などに貼り付けて交通安全を祈願するステッカーです。
  • 厄除守
    厄災から身を守り、平穏な日々を過ごせるよう祈願するお守りです。
  • 病気平癒守
    病気の回復や健康を祈願するお守りです。
  • 安産守
    安産を祈願し、母子の健康を願うお守りです。
  • 子供守
    子供の成長や安全を祈願するお守りです。
  • 神札(大・中・小)
    神棚に祀るお札で、家内安全や商売繁盛などを祈願します。
  • 合格祈願・学業成就守
靖国神社 破魔矢など

靖国神社 破魔矢など

その他、お神酒、扇子、ネクタイピン、菊文鎮、神棚、置き破魔矢、桜絵馬、祈願絵馬などがあります。

靖国神社は桜の名所

靖国神社 桜

靖国神社の満開の桜

靖国神社は、桜の名所として知られており、毎年多くの人が訪れます。

靖国神社には、ソメイヨシノを中心に約500本の桜が植えられており、都内有数の桜の名所として親しまれています。

靖国神社の桜の見頃は、例年3月下旬から4月上旬頃です。

太平洋戦争の戦友会が植えた桜が多数ある

靖国神社の境内には太平洋戦争の戦友会が植えた多数の桜があります。
これらの桜は、戦没者の慰霊と平和への願いを込めて植えられたもので、靖国神社の歴史と深く結びついており、その存在は平和の尊さを認識させてくれるものです。

靖国神社の桜 ラバウル海軍航空隊

靖国神社の桜 ラバウル海軍航空隊の戦友会が植えた桜

上は「ラバウル海軍航空隊」の戦友会が植えた桜です。
ラバウル海軍航空隊は、第二次世界大戦時、ニューブリテン島(現在のパプアニューギニア)のラバウル基地に集結してこの空域に展開して戦闘に参加した、日本海軍・陸軍の各航空隊(航空部隊)です。

靖国神社の桜 海軍神雷部隊戦友会

靖国神社の桜 海軍神雷部隊戦友会が植えた桜

この桜は「海軍神雷部隊」の戦友会が植えた桜です。
海軍神雷部隊は、太平洋戦争終盤に沖縄戦線で桜花を含む対艦特攻に従事した魚雷の特攻隊です。

このような札が付いた戦友会が植えた桜が多数あるので興味ある方は確認してみてください。

靖国神社の「桜の標本木」

靖国神社 標本木

神楽殿の斜め前に立つソメイヨシノの標本木

東京管区気象台が指定した東京の桜の「標本木」があることでも有名です。

気象庁が生物季節観測を行うために指定した植物が標本木であり、1966年から靖国神社のソメイヨシノが標本木となりました(それ以前は気象庁構内にありました)。

桜の開花宣言は、この標本木に5~6輪以上の花が咲いた状態となったときに出されます。

靖国神社 標本木

靖国神社の桜の開花状況

令和七年(2025年)三月三日時点の開花状況は以下のとおりです。
状況は、つぼみ、開花、満開、葉桜のレベルで案内します。
( )内は前回案内時。

  • 状態:つぼみ
  • 開花予想日:3月24日(3月21日)
  • 五分咲き:3月28日(3月25日)
  • 満開:3月28日(3月28日)
  • 桜吹雪:4月5日(4月5日)

ウェザーニューズの靖国神社にて毎日情報が更新されています。

靖国神社の花見・桜情報を掲載!今は何分咲き?最新の桜の開花状況を確認して、お花見の計画の参考に。
靖国神社の花見・桜情報を掲載!今は何分咲き?最新の桜の開花状況を確認して、お花見の計画の参考に。

靖国神社の見どころ

靖国神社は、日本の歴史と文化を深く感じることができる場所であり、多くの見どころがあります。以下に、靖国神社の主な見どころをは以下のとおりです。

大鳥居(第一鳥居)

靖国神社 大鳥居(第一鳥居)

靖国神社の大鳥居(第一鳥居)

靖国神社の正面にそびえ立つ、高さ約25mの巨大な鳥居です。
青銅製としては日本最大級の大きさを誇り、その荘厳な姿は訪れる人々を圧倒します。

大正10年(1921)に日本一の大鳥居として建立された第一鳥居は、「空をつくような大鳥居」と称され、多くの人々に親しまれていました。しかし、長年の風雨により著しい損傷を受け、昭和18年(1943)に取り壊されました。現在の第一鳥居は、戦友たちの奉納によって昭和49年(1974)に再建され、高さは25メートルです。

さくら陶板(さくらとうばん)

靖国神社 さくら陶板

慰霊の庭に設置されている「さくら陶板」

靖国神社創立150年を記念して奉納された、全国47都道府県の陶工による陶板作品です。

大鳥居の右手から始まる、靖国神社外苑東側に整備された「慰霊の庭」に設置されており、参拝者を本殿へと導く「みちしるべ」としての役割を果たしています。

桜の花弁をモチーフにしたデザインで、各都道府県の土と伝統的な技法を用いて制作されており、地域の特色が表現されています。

靖国神社 さくら陶板

左から神奈川県、東京都、千葉県のさくら陶板

石鳥居

靖国神社 石鳥居

九段坂上に佇む石鳥居

石鳥居は、九段坂上、靖国神社の裏参道にあたる場所に位置する石造りの鳥居で、駐車場の入口にもなっています。

鳥居をくぐると大村益次郎の銅像が立っています。

昭和8年(1933年)に製糸業で財を成した片倉財閥(片倉組)によって奉納されたもので、鳥居の柱には「奉獻 昭和八年三月 片倉同族」と記されています。花崗岩で造られた重厚な鳥居で、鳥居の両側には同じく石造りの狛犬が置かれています。

大村益次郎の銅像

靖国神社 大村益次郎の銅像

靖国神社 大村益次郎の銅像

近代日本陸軍の創設者であり、靖國神社の設立に尽力した大村益次郎の銅像は、明治26年(1893年)に建立され、平成30年(2018年)には美装工事が行われました。
高さは12メートルです。

外苑休憩所

靖国神社 外苑休憩所

くつろぎの場所、外苑休憩所

参道の途中にある休憩所で、参拝者が一息つける場所で、軽食や飲み物を販売しており、休憩スペースも設けられています。参拝後の休憩所として、次の見どころへと向かう準備をする場所として親しまれています。

神門

靖国神社 神門

2月22日時点で神門の前は工事中でした

神門は1934年(昭和9年)に建立され、中央に位置する2つの扉には天皇家の紋である、直径1.5メートルの菊花紋が装飾されています。また、16枚の八重の菊の花びらを図案化した十六八重表菊が飾られています。
門の左右には、仁王像ではなく、随神像が安置されています。

能楽堂

靖国神社 能楽堂

靖国神社の能楽堂、能楽師が練習していました

能楽堂は明治14年(1881年)に東京の芝公園に設立され、明治36年(1903年)には靖國神社に奉納されて移築されました。この舞台では、神霊に鑑賞していただくための能や日本舞踊などの伝統芸能が上演されます。

参拝したこの日は能楽堂で数名の能楽師が稽古中でした。

遊就館

靖国神社 遊就館

靖国神社の遊就館

遊就館は明治15年(1882年)に設立され、遺品や関連資料を収蔵・展示する施設です。
平成14年(2002年)には改修と増築が行われ、より多くの展示スペースが確保されました。館内では、靖國神社に祀られている英霊の遺書や遺品が展示されており、英霊の思いとその業績を伝える貴重な歴史資料が揃っています。

館名の「遊就」は、高潔な人物と交わり、学びを深めることを意味しています。収蔵品は約10万点に及び、絵画や美術品、武具甲冑、武器類など多岐にわたる貴重な品々が含まれています。これらの展示を通じて、来館者は日本の歴史や文化に触れることができます。

中門鳥居(ちゅうもんとりい)

靖国神社 中門鳥居

拝殿の手前の中門鳥居

神門をくぐった先、拝殿の手前に佇む鳥居です。
かつてこの場所には、扉のついた門があったその名残から、「中門」という名称が使われています。

現在の中門鳥居は、平成18年(2006年)に建て替えられたもので、樹齢約500年の埼玉県産の檜が用いられています。

拝殿

靖国神社 本殿

靖国神社の拝殿

拝殿は1901年(明治34年)に建立されました。拝殿の前には賽銭箱が設置されており、社頭において参拝が行われます。

靖国神社の中心的な建物であり、参拝者が神様に祈りを捧げる場所です。
荘厳でありながらも親しみやすい雰囲気を持ち合わせており、静かで落ち着いた空間で参拝することができます。

本殿

本殿は246万6千余柱の神霊が宿る場所であり、明治5年(1872年)に建立されました。昭和61年(1986年)から3年間にわたり、屋根を中心とした改修工事が行われ、平成元年(1989年)に完成しました。

拝殿の奥に位置し、御祭神が祀られている最も神聖な場所です。
普段は一般公開されていませんが、外からでもその神聖な雰囲気を感じることができます。

靖国神社の基本情報

【社名】靖国神社(やすくにじんじゃ)
【所在地】東京都千代田区九段北3丁目1番1号
【電話】 03-3261-836
【拝観時間】 常時 年中無休
【ご祭神】護国の英霊246万6千余柱
幕末動乱から太平洋戦争までの戦没者など
【ご利益】
・国家安泰、平和祈願
・家内安全、家業繁栄
・合格祈願、学業成就招福開運
・厄除け、病気平癒 など
【付属施設】
・遊就館(博物館)
【公式サイト】
(靖国神社)https://www.yasukuni.or.jp/
(遊就館)https://www.yasukuni.or.jp/yusyukan/

靖国神社への最寄駅・アクセス

最寄駅:JR利用時

【JR:総武線各駅停車】

  • 飯田橋駅(西口)から徒歩 約10分
  • 市ケ谷駅」より各徒歩 約10分

最寄駅:地下鉄利用時

【地下鉄:東西線/半蔵門線/都営新宿線】

  • 九段下駅(出口1)より徒歩 約5分

【地下鉄:東西線/有楽町線/南北線/都営大江戸線】

  • 飯田橋駅(A2出口、A5出口、B2a出口)」より徒歩 約10分)

【地下鉄:有楽町線/南北線/都営新宿線】

  • 市ヶ谷駅(A4出口)より徒歩 約10分

靖国神社の駐車場

靖国神社の駐車場入り口

靖国神社の駐車場入り口

靖国神社には、敷地内に「靖国神社外苑駐車場」という駐車場が併設されています。

【収容台数】
乗用車70台です。
靖国通り沿いの外苑南詰所側に駐車場の入口があります。

【利用時間】
8:00~22:00

【駐車料金】

  • 普通乗用車:30分毎に300円
  • オートバイ:30分毎に100円
  • バス:30分毎に1,000円
  • 靖国神社での正式参拝をされた方は無料

【注意事項】

  • 8:00~22:00間の最大料金設定はありません。
  • 正式参拝された方は無料ですが、駐車できない場合もあるため、公共交通機関での来場が推奨されています。
靖国神社の駐車場入り口 外苑南詰所

靖国神社の駐車場入り口 外苑南詰所

上の画像は、靖国神社外苑駐車場の入り口の「外苑南詰所」です。
入るときに入場時間が記載された入場券を受け取ります。

靖国神社の駐車場

靖国神社の駐車場、乗用車70台収容可能

乗用車が70台収容できます。

靖国神社の駐車場の出口  外苑西詰所

靖国神社の駐車場の出口  外苑西詰所

出口は西側の「外苑西詰所」にあります。
出口まで来ると詰所の係員が出てきて対応してくださいます。

靖国神社 周辺の神社

靖国神社から近い有名な神社です。

靖国神社 周辺観光スポット

靖国神社の付近には以下の見どころ観光スポットが数多くあります。

靖国神社近くのホテル

近くのおすすめホテル

九段下駅周辺から靖国神社までは徒歩約5分、飯田橋駅周辺からは徒歩約13分と近くて便利。
アパホテル 飯田橋駅南は東京大神宮まで徒歩約3分ですので、東京大神宮を参拝してから靖国神社参りも可能です。

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この記事のまとめ

靖国神社は、明治天皇の思し召しにより創建され、国家のために尊い命を捧げた人々を祀る神社です。幕末の動乱から太平洋戦争に至るまで、国事に殉じた246万6千余柱の英霊が祀られています。

境内には、大鳥居や神門、拝殿などの歴史的建造物があり、遊就館では貴重な資料を展示しています。また、春には桜が咲き誇り、多くの人々が訪れる名所としても知られています。

靖国神社は、日本の歴史と文化を深く感じることができる場所であり、多くの人々にとって心のよりどころとなっています。ぜひ一度、靖国神社を訪れて、その歴史と平和への祈りを感じてみてください。

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